Axiom Spaceの宇宙ステーション、組み立て順序を変更。2年前倒して独立した運用が可能に【宇宙ビジネスニュース】
【2024年1月6日配信】一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを宙畑編集部員がわかりやすく解説します。
商業宇宙ステーションや船外活動服の開発を手がけるAxiom Spaceは12月18日、商業宇宙ステーション「Axiom Station」のモジュールの組み立て順序を変更することを発表しました。
Axiom StationはISSの後継機として期待されている商業宇宙ステーションの一つです。ISSにモジュールをドッキングさせ、徐々に拡張させていきながら、最終的には独立した商業宇宙ステーションとして運用を目指します。
当初の計画では、まずは4人の乗組員の居住区と、研究・製造のためのスペースがあるAxH1を取り付け、その後に電力および熱モジュールを取り付ける予定でした。しかし今回発表された変更により、ペイロード・電力・熱モジュール (AxPPTM)を最初に取り付け、その後 AxH1、エアロック、AxH2、最後に研究製造施設 (AxRMF) を取り付ける計画となりました。
今回組み立て順序を変更したことで、Axiom Stationは当初の計画よりも2年早い2028年に独立した宇宙ステーションとしての運用が可能になるということです。
最初に取り付けられるAxPPTMの主要構造は、Thales Alenia Spaceのイタリア拠点によって造られます。その後2025年秋までにヒューストンに移設され、内部構造とシステムの統合がAxiom Spaceの施設で行われる予定だということです。
宙畑編集部のおすすめ関連記事
【アポロ計画から50年】PRADAとAxiom spaceがコラボした月面を歩く新型宇宙服の新機能とその裏側
若田光一さんがAxiom Spaceに参画。アジア太平洋地域の最高技術責任者に【宇宙ビジネスニュース】
今週の宇宙ニュース
宇宙基本計画工程表が改訂。衛星データ利活用の強化や宇宙活動法の見直しなどに言及【宇宙ビジネスニュース】
KDDI、auスマートフォンとStarlink衛星の直接通信のサービスを25年春頃から本格提供へ【宇宙ビジネスニュース】
リモート・センシング技術センター(RESTEC)と国際熱帯木材機関、熱帯林のモニタリング等で協力へ【宇宙ビジネスニュース】
カイロスロケット2号機が打ち上げ。宇宙空間へ到達するも、衛星の軌道投入には至らず【宇宙ビジネスニュース】
商用宇宙ステーション開発のVast Space、SpaceXとISSへの民間宇宙飛行2回分を契約【宇宙ビジネスニュース】
参考
Axiom Space Accelerates Axiom Station Assembly
Thales Alenia Space Marks Major Milestone in Space Station Construction