宙畑 Sorabatake

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宇宙戦略基金、第1期3000億円分の採択結果が出揃う。GSTCEでも宇宙戦略基金の経緯を世界に発信

2025年2月28日、宇宙戦略基金の第1期の採択結果がすべて出そろいました。採択結果を表にまとめて紹介します。

2025年2月28日、宇宙戦略基金のHPで技術開発テーマ「衛星サプライチェーン構築のための衛星部品・コンポーネントの開発・実証」の採択結果が発表されました。

この採択結果の発表をもって、2024年4月に発表された約3000億円分の第1弾の技術開発テーマのすべての採択結果が発表されたことになります。なお、「月面の水資源探査技術(センシング技術)の開発・実証」については、2025年3月21日まで再公募となっています。

(1)誰もが知るあの大企業も? 第1期の採択結果まとめ

宙畑が採択結果を表にまとめた結果は以下の通りです。

また、今回の22の技術開発テーマに対して全130件・247社の応募があったそうです。実際に採択された企業を見ると、トヨタ自動車やKDDI、日本郵船など、誰もが知る大企業も採択されていることが分かります。大企業の宇宙ビジネス参入によってさらなる技術開発が進み、日本の宇宙産業がさらに強固に成長することが期待されます。

どのような技術開発テーマが公募されていたかについては「宇宙産業に関する政府支援プログラムと予算の割り当てまとめ~宇宙戦略基金、SBIR、スターダスト、Kプログラム~」をご確認ください。

なお、上記のデータは簡易版となっており、支援年数やその他目的と合わせてまとめたスプレッドシートを閲覧したい方は宙畑の問い合わせフォームからご連絡をいただけますと幸いです。

(2)シンガポールで開催された宇宙ビジネスカンファレンスでも宇宙戦略基金に注目集まる

ちなみに、2025年2月26日と27日の2日間にわたってシンガポールで行われた宇宙ビジネスカンファレンスGSTCE(Global Space Technology Convention & Exhibition)では「Innovation & Space Financing」と題してJAXAとSSTLが共同で開催するワークショップがあり、宇宙戦略基金についてのプレゼンテーションもありました。

プレゼンテーションの中では、宇宙戦略基金の公募から採択までのステップがどのように進んだのか、また、非常に迅速なスピードで厳正な審査を行い、採択結果の発表にまでいたったことが説明されるスライドもあり、参加していた方の多くがスライドの写真を撮影していたことが印象的でした。

実際に、メインカンファレンスや交流の時間でも、宇宙戦略基金に関する話題が世界各国から集まったさまざまな宇宙業界の関係者から出ており、注目の高さがうかがえました。

また、今後のスケジュールについては、3月上旬の宇宙開発利用部会で「第二期の実施方針(文部科学省分)(案)」についての発表があり、3月中下旬の宇宙政策委員会(内閣府)で「第二期の実施方針(各省分)(案)等について」の発表があるようです。

今後の宇宙戦略基金の技術開発テーマと採択結果に宙畑としても注目してまとめてまいります。