Isotropic Systemsがフラットアンテナ開発の契約をESAと締結 【週刊宇宙ビジネスニュース 2021/5/24〜5/30】
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Isotropic Systemsがフラットアンテナ開発の契約をESAと締結
低軌道衛星用のアンテナを開発する英国の宇宙ベンチャー企業のIsotropic Systemsが、欧州宇宙機関(ESA)とフラットアンテナの開発契約を締結しました。
総額2,250万ドル(約25億円)にのぼる今回の契約を活用し、来年初頭にIsotropic Systemsが開発するフラットアンテナを市場に投入する予定とのことです。
同社が開発するフラットアンテナは、フェイズド・アレイ・アンテナと呼ばれ、電気的にビームの方向を変更することで複数の衛星と同時に通信できることが特徴です。このアンテナは、Kaバンドの衛星に対応する予定となっています。
本契約を支援する英国宇宙機関(UKSA)の衛星通信戦略部門の責任者であるMichael Rudd氏は、次のコメントを発表しています。
The UK’s ambitions to grow our space sector will be realised in a large part thanks to incredibly innovative UK-based firms like Isotropic Systems.
(訳:英国の宇宙分野における成長は、Isotropic Systemsのような、英国に拠点を置く革新的な企業によって実現されるでしょう。)
近年、SpaceXのStarlinkを始めとするメガコンステレーションの構築が進む中、衛星地上設備の開発も進んでいます。米国のベンチャー企業のKymetaは、KuバンドのLEOとGEOに対応したフラットアンテナを開発中で、韓国のコングロマリット企業のHanwha Systemsとパートナーシップを締結しています。
各国で進む今後の衛星地上設備のアップデートにも注目です。
Isotropic Systems accelerates product evolution from UKSA via ESA ARTES Competitiveness & Growth (C&G) development contract from Isotropic Systems on Vimeo.