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iPhoneによる衛星経由のSOS機能、日本国内でも提供開始【宇宙ビジネスニュース】

【2024年8月5日配信】一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを宙畑編集部員がわかりやすく解説します。

Appleは7月30日、携帯電話やWi-fiの電波が届かない場所でも、緊急時に衛星を経由してSOSを発信できる機能を日本向けに提供開始しました。

Credit : Apple

この衛星経由のSOS機能は、画面をタップして簡潔な質問に答えるとユーザーの状況と位置情報を通信指令台に伝達します。衛星に接続して最初のメッセージを送信するためにiPhoneを向けるべき方向をガイドする仕組みもあります。

サービスの対象となるのはiPhone 14とiPhone 15です。アクティベーションを行った時から2年間無料で利用できます。

iPhone 14とiPhone 15はAppleが独自に開発した部品とソフトウェアにより、大きなアンテナがなくても衛星固有の周波数に接続できるようになっています。さらに、メッセージの平均サイズを3分の1に縮小して可能な限り体験を高速化するテキスト圧縮アルゴリズムも開発されました。

衛星通信では短いメッセージでも届くまでに数分間かかることがありますが、Appleの衛星経由のSOS機能は、視界が開けた場所にいる場合はわずか15秒でメッセージを送受信できるといいます。

衛星経由のSOS機能は、2022年にiPhone14シリーズの発表会で披露されました。アメリカとカナダ向けにサービスの提供が始まり、その後ヨーロッパやオセアニアなどに対象地域が広がり、16カ国でサービスが提供されています。

なお、iPhone14とiPhone 15のユーザーは、内蔵されている衛星経由の緊急SOSのデモを使って、緊急通報サービスへの連絡は行わずに範囲内の実際の衛星に接続し、iPhoneで衛星接続をテストすることが可能です。

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参考

衛星経由の緊急SOS、本日提供開始

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