宙畑 Sorabatake

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衛星通信がAndroidスマホでも利用可能に。QualcommとIridiumがサービスを発表。SOS発信での利用に期待の声【宇宙ビジネスニュース】

【2023年1月9日配信】一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを宙畑編集部員がわかりやすく解説します。

衛星通信に注目が集まるなか、iPhoneに続き、Androidのスマートフォン向けの通信サービスが登場しました。

1月5日、アメリカの大手通信技術企業Qualcomm Technologies(以下Qualcomm)は、衛星通信を介してメッセージのやり取りができるAndroidのスマートフォン向けの通信サービス「Snapdragon Satellite」を発表しました。

Snapdragon Satelliteの発表と同時にQualcommは、衛星通信サービスを提供するIridium Communications(以下Iridium)との提携を発表しており、通信はIridiumの衛星が利用されます。

Snapdragon Satelliteを利用した緊急メッセージは、「Snapdragon 8 Gen」を搭載したデバイスで、2023年後半から利用できるようになります。

QualcommとIridiumは、サービスの提供先を特定のスマートフォンメーカー1社に絞らず、様々なブランド向けに提供していく考えです。将来的には、スマートフォンのほかにも、ラップトップ、タブレット、自動車、IoTなどのデバイスで利用できるようになる見込みです。

IridiumのCEOマット・デッシュ氏は

「毎日数百万人が私たち(Iridium)の通信を利用しています。Snapdragon Satelliteを介して、さらに数百万人が接続することを期待しています」

と述べています。

また、Iridiumの衛星通信と測位衛星のデータを介して、SOSや位置情報の送受信ができる専用端末「inReach Mini2」を販売するGarminのアウトドア部門担当副社長ブラッド・トレンクレ氏も、Snapdragon Satelliteのリリースを歓迎し、両社への期待を述べています。

「Garmin Response(国際緊急対応連携センター)は、毎年何千ものSOSに対応し、多くの命を救ってきました。Qualcomm社およびIridium社と協力し、人々がどこで生活していても緊急サービスに接続できるよう支援できることを期待しています」

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参考

Qualcomm Introduces Snapdragon Satellite, The World's First Satellite-Based Solution Capable of Supporting Two-Way Messaging for Premium Smartphones and Beyond

Iridium and Qualcomm Collaborate to Support Satellite Messaging in Smartphones

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