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ロケット開発のAstroXがプレシリーズAラウンドで4億円を調達。25年に宇宙到達を目指す【宇宙ビジネスニュース】
【2024年9月9日配信】一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを宙畑編集部員がわかりやすく解説します。
9月5日、気球からの空中発射方式で打ち上げるロケットを開発するAstroXがプレシリーズAラウンドで総額4億円を調達したことを発表しました。
リード投資家は、三菱UFJ銀行や関西電力ら参画するICJ2号ファンドです。そのほか、ニッセイ・キャピタルや三菱UFJキャピタルらが出資しました。
AstroXは2022年に創業したスタートアップです。IT企業など複数社の創業および売却の経験を持つ小田翔武さんがファウンダー兼代表取締役CEO、千葉工業大学宇宙輸送工学研究室の和田豊教授が最高技術責任者(CTO)、H-IIAロケットの初代打上げ執行責任者の前村孝志さんが執行役員を務めています。
AstroXが開発しているのは、気球で成層圏までロケットを運び、そこからロケットの空中発射を行うロックーンと呼ばれる方式で衛星を軌道投入するサービスです。
8月に実施した超小型ハイブリットロケットの発射実験では地上から高度300mまで機体が上昇したことを発表していました。
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南相馬市で超小型ハイブリットロケットの発射実験。気球からロケットの空中発射を目指すAstroXらが実施【宇宙ビジネスニュース】
衛星の軌道投入に使用するのは、開発中のサブオービタルロケット「FOX」です。1回の打ち上げ費用は5億円以下を目指すということです。
AstroXは今後の計画について、こう述べています。
「今回の資金調達を元に、2025年の宇宙到達を目指して『FOX』の開発を加速し、日本発の宇宙輸送系ベンチャーとして世界初の気球空中発射であるロックーン技術の実用化に挑んでまいります。」
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