「現代のサプライチェーンは、柔軟性のない計画や過去の平均値に頼れない」Tomorrow.io、AIネイティブの気象衛星コンステレーションDeepSkyの展開に向け、1億7,500万ドルを調達【宇宙ビジネスニュース】
2026年2月3日、気象テック企業Tomorrow.ioは、AIネイティブの気象衛星コンステレーション「DeepSky」の展開に向け、総額1億7,500万ドルの資金調達を実施したと発表しました。
2026年2月3日、Tomorrow.ioは新たな気象衛星コンステレーション「DeepSky」の展開に向け、総額1億7,500万ドル(約273億円)の資金調達を実施したと発表しました。
同社は宇宙技術、生成AI、気象モデル(気象研究と予測のための大気シミュレーション)に強みを持つアメリカの企業で、DeepSkyはデータ解析から意思決定までAIが主体となって担う、「AIネイティブ」の気象衛星コンステレーションを想定しています。
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Tomorrow.ioは、これまでに13機の衛星コンステレーションを配備し、広範囲かつ高頻度の気象観測を実現しました。この技術はサプライチェーン最適化、インフラ監視体制の強化、災害の早期警戒、気候変動対応などに使われ、すでに世界250以上の組織で活用されています。
DeepSkyは、この実績を土台に、さらなる観測範囲・頻度の拡大を実現する次世代コンステレーションとして位置づけられています。
近年のAI予測システムは、アルゴリズムそのものではなく、観測データの量・種類・取得頻度に影響を受けていると指摘されています。従来型の気象衛星では、AIが求めるレベルの観測範囲や頻度を十分に満たせていません。
DeepSkyは、複数センサーを搭載した衛星を低軌道に多数配置することで、データが不足していた地域も含め、より高頻度な大気観測を可能にします。これにより、AIが迅速で正確な状況理解・意思決定を支援できる基盤を構築します。
リリースでは、Amazonやアメリカの貨物輸送企業BNSFの担当者も、以下のように、DeepSkyによる高頻度な気象観測が、特定の地域で状況に応じたAI意思決定支援を可能にすると評価していました。
Amazon プランニング&サプライチェーン担当 シニアディレクター ニヒル・アフージャ氏のコメント
「運用のレジリエンスは、他のミッションクリティカルなインフラと同様に、大気データを厳格に扱うことにかかっています。DeepSkyが実現するセンシング技術の進歩と更新頻度の増加は、より適応性とローカライズ性に優れた、AI主導の新しい意思決定システムを生み出します。この進化は、世界最大規模のオペレーションの未来を決定づけるでしょう」
BNSF CTO マット・ガーランド氏のコメント
「現代のサプライチェーンは、もはや柔軟性のない計画や過去の平均値に頼ることはできません。真のレジリエンスは、運用状況を継続的に検知し、その情報をネットワーク全体にわたる意思決定に反映させることから生まれます。DeepSkyは、エージェント型AIが計画立案と統一された運用状況の把握において重要な役割を果たすようになる中で、新たな可能性を定義するための重要な一歩を踏み出したと言えるでしょう」
Tomorrow.ioのCEO兼共同創業者であるShimon Elkabetz氏は以下のようにコメントしています。
「天気は日々、人々の命、経済、そして国家安全保障に影響を与えています。地球観測の手法を根本から変えることができれば、様々な状況における意思決定の質も向上できると信じ、Tomorrow.ioは設立されました。DeepSkyはそのミッションを次の段階へと進める取り組みです。私たちは単に未来を予測するだけでなく、政府・産業・コミュニティの行動を後押しする、世界で最も影響力のある気象テクノロジープラットフォームを構築しています」
AIと気象衛星、それぞれの強みを融合した同社の取り組みは、物流やインフラ監視などの分野で、新たな標準となることが期待されます。今後の取り組みに注目です。
参考記事
Tomorrow.io Announces DeepSky, the World's First AI-Native Space-Based Weather-Sensing Constellation

