宙畑 Sorabatake

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宇宙ビジネスもコト売りの時代へ?【週刊宇宙ビジネスニュース8/6~8/12】

毎週宇宙ビジネスの気になる話題をピックアップする本連載! 今週は2018/8/6~8/12までの話題です。

一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを厳選してお届けする連載「週刊宇宙ビジネスニュース」は毎週月曜日更新!

今週はSmall Satellite Conferenceが開催されたこともあり、多くの新規情報が出てきました。Small Satellite Conferenceには、小型衛星やロケットのプレイヤーが多く参加し、学会という体ではありますが、プレス発表が行われることも多々あります。Small Satellite Conferenceに関する話題はSmallSat 2018で一覧できます。

それではさっそく今週のピックアップを。

1.Loft Orbitalが21の企業と連携し、事業を展開することを発表

今までは各企業が独自にサービスを展開してきましたが、各企業の技術が成熟してきたことを受けて、近年は大きな枠組みでの企業間連携が進んでいます。

「Loft Orbital’s partners」の一覧を発表内容を元に作成。宇宙に関するどのような要望も解決してくれるかもしれないという期待が高まるアライアンスだ Credit : 宙畑

ロフトオービタルは、衛星の開発から運用にデータ解析、ロケットの打ち上げを行う企業などと国を超えて連携し、ユーザがやりたいことに集中できるプラットフォームのようなものを構築する構想を発表しました。

このニュースから「モノを売る」という時代から「コトを売る」という時代に移ろいつつあることが感じられます。

今までは宇宙への敷居が高く、検討項目が多かった中で諦められてきたサービスも、このプラットフォームを利用することで、やりたいことに集中しながら、サービス展開に必要なコトを揃えることが可能になります。

【参考】
Loft Orbital unveils 21-partner supply chain for small condosat missions

2.NASAが有人宇宙開発活性化のため、13の企業を選定

国際宇宙ステーション(ISS)は、2024年までに国による運用が終了し、ISSの次のステップとして、NASAは火星探査に注力すると言われています。

国による運用を終えたISSについては、民間に移譲される見通しです。民間への移行をスムーズにするため、2024年までにISSを含めた低軌道での民間による利用を活発化したいNASAは、13の民間企業を選定しました。

【参考】
NASA Invests in Concepts for a Vibrant Future Commercial Space Economy

3.小型ロケットスタートアップRocket Labが10機受注を発表

6月の打ち上げが延期されている状況ではありますが、ドバイのcircle aerospace社の衛星を打ち上げることを発表しました。ロケット10機の打ち上げとのことで、どの程度の時間間隔で打ち上げることになるのか、(非公開となるのでしょうが)打ち上げ価格はどうなるのかと言ったところに注目です。

今はまだどの小型ロケット企業も打ち上げ実績が少ないため、キャンペーン価格で打ち上げられることもあり、多くの企業が利用しようとしているように推察されます。

しかしながら、1. 各企業がサービスとして展開する際の打ち上げ価格と、SpaceXやPSLVが行っている相乗りでの打ち上げ価格がどのように推移していくのか、2.小型ロケットにより希望する軌道に投入する必要性のあるサービスが生まれてくるのか、3.小衛星が自身で推進機器を搭載して軌道を変更することとロケットで希望の軌道に投入されるのでは、どちらの方がコストパフォーマンスが良いのか、などなど、考えることは多くあります。

キャンペーン中に成功率や軌道投入精度をいかに良くできるか、が定常的なサービス移行に向けて非常に重要となりそうです。

【参考】
Rocket Lab signs agreement for ten dedicated Electron missions with Circle Aerospace

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