宇宙データでCOVID-19に立ち向かえ!SpaceApps COVID-19 Challenge開催のお知らせ
宇宙データを使ってCOVID-19に関する課題を解決するハッカソンSpaceApps COVID-19 Challengeについて、概要と事前勉強会のご紹介です。
COVID-19に立ち向かうため、世界中のハッカー達は、データを分析したり、3Dプリンタなどを駆使して対策グッズを開発したりしています。
そんな状況の中、宇宙データを使ってCOVID-19に関する課題を解決するハッカソンSpaceApps COVID-19 Challenge(以下、 COVID-19 Challenge)が5/30(土)〜31(日)に開催されます。
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(1)SpaceApps Challengeとは
SpaceApps Challengeは、宇宙データを使って地球の課題を解決するハッカソンです。米国航空宇宙局(NASA)が主導し、世界各国にて開催されます。2012年から毎年開催されており、昨年は71カ国の225会場にて約30,000人が参加しました。
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(2)SpaceApps COVID-19 Challengeの開催概要
SpaceApps COVID-19 Challengeは、SpaceAppsの派生イベントとして立ち上がりました。SpaceAppsは、NASAなどが有する人工衛星などの宇宙データを活用して、地球の課題を解決するものですが、 COVID-19 Challengeでは特にCOVID-19に関連した課題の解決に取り組みます。今回のCOVID-19 Challengeは、NASAだけではなく、欧州宇宙機関(ESA)と、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と3機関の共同での開催となります。
JAXA | 新型コロナウイルス感染症に対する地球観測衛星データの活用に向けたハッカソンの開催について
COVID-19 Challengeは、オンラインにて開催されます(公式のWebサイトにはバーチャルハッカソンと書かれています)。そのため、いままで開催されてきた通常のSpaceAppsと異なる点がいくつかあります。
まず、参加者は自宅などからオンラインでハッカソンに参加します。また、国や都市ごとの審査はなく、全参加者の作品がオンラインで審査されます。ハッカソンは、チームごとに作成するプロジェクトページに成果物の内容を記入することで完了し、プロジェクトページはオンライン審査にも用いられます。
SpaceAppsでは、あらかじめ定められたChallenge(課題)から1つを選択して開発を進める形式になっており、COVID-19 Challengeでも12個のChallengeが設定されています。
例えば、
・COVID-19への対応で人々の活動パターンがどう変化したのか地球観測衛星データを用いて分析するもの
・感染拡大のホットスポットを予測するもの
・COVID-19を通じて得た体験をアートで表現するもの
など、多様なChallengeが用意されています。
各Challengeの概要は以下のリンクにて公開されています。COVID-19 Challengeの数日前には、より詳細なChallengeの内容が公開される予定です。有志メンバーによる日本語への翻訳も計画しています。
Challenges | Space Apps COVID-19 Challenge
COVID-19 Challengeでは、あらかじめチームを組んで参加することを歓迎します。チーム人数の上限は6人です。チームメンバーを新たに探したい人へ向けて、オンラインでのチームビルディングもサポートします。
COVID-19 Challengeの情報は、公式Webサイトにてご確認ください。参加登録もすでに始まっており、準備や開催当日は、JAXA職員と日本のSpaceApps運営メンバーにてフォローします。
重要な情報はなるべく日本語に翻訳して情報発信する予定です。下記のFacebookグループ及びブログをぜひご確認ください。
COVID-19 Challengeでは、文化の異なる世界中の人達が、COVID-19という大きな一つの困難に立ち向かいます。今までのSpaceApps以上に、明確で大きなChallengeになるでしょう。
COVID-19 Challengeは、SpaceAppsとしては初のオンライン開催です。参加者も運営も準備期間が短く、当日の進め方など、まだ決まっていないことも多い一方で、住んでる場所に関わらず参加できるというオンライン開催のメリットもあります。
オンラインハッカソンという新しい時代のイベント形式をぜひ楽しんで参加して頂ければと思います ! そして、たくさんのアイデアが生まれることを期待しています!
(3)事前勉強会(Webセミナー)開催のお知らせ:5/27(水)
COVID-19 Challengeの事前勉強会として、5月27日(水)19:00〜21:30にWebセミナーを開催します。COVID-19 Challengeに使えるJAXAの地球観測衛星データの紹介、NASAやJAXAのデータの探し方の他、12個のChallengeの紹介など、COVID-19 Challengeの準備開始に適した適した内容になっています。下記リンク先のイベントサイトconnpassにて参加登録を受け付けています。先着200名で、2020年5月20日時点で136名の方がすでに参加を表明されているようです。
事前勉強会の申し込み
SpaceApps COVID-19 Challenge地球観測衛星データWebセミナー - connpass
編集後記
新型コロナの第一報が報じられたとき、これほどまでに人々の生活が一変してしまうことを想像できた人はどれだけいたのでしょうか。今回のハッカソンは、過去を振り返って何が起きたのか、また、何ができたのかをデータをもとに考え、未来に活かすきっかけとなるでしょう。
宙畑編集部としては、実際にハッカソン内で生まれた衛星データの活動アイデアが実現し、今後人々が未曽有の事態にも対応できる糧となることを願っています。どのようなアイデアがハッカソン内で生まれたかはまた後日宙畑でもご紹介したいと思います。