「smallsat」と「cubesat」の違いは? 第20回「今週のSPACE ENGLISH」
今週はユタ州で行われた「Small Satellite Conference」の話題で持ちきりでした。
英語が苦手で最新の宇宙ビジネス情報をキャッチするのに四苦八苦。そんな宙畑編集部員T.N.と一緒に、宇宙ビジネスで使用される英単語を学ぶ本連載。
今週は8/5~8/11の7日間で『SpaceNews』内で最も頻繁に出現した英単語(※これまでに同連載でご紹介した英単語を除く)を10個ご紹介します。
それではさっそく、Let’s 今週のSPACE ENGLISH!!
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集計対象記事:『SpaceNews』で該当期間に公開された記事のすべて
集計期間:2018/8/5~2018/8/11
※()内の数字は該当期間の登場回数です
cubesats (50)
cubesatの複数形。詳しくは後述の「cubesat」で。
customers (50)
「customer = 顧客」の複数形。
顧客なしにビジネスは語れません。ロケットの顧客は衛星。衛星の顧客は衛星データユーザーや衛星通信を使う人。
今まで衛星の顧客は政府関係が多かったものの、近年民間向けのサービスも出てきています。
utah (49)
ユタ。アメリカの地名。ユタ州。ユタ州立大学で毎年開催される「Small Satellite Conference」の話題の影響でランクイン。
conference (41)
会議、協議会。毎年8月に「Small Satellite Conference」が開催されており、今週はその話題で持ちきりでした。超小型衛星に特化した学会では最も古く、数100人は入る大きな会場1つだけで、1週間にわたって終日論文発表が行われています。
小型衛星関連の学会だと、ほかには以下のようなものも。
・SmallSat Symposium
https://2019.smallsatshow.com/
シリコンバレーで開催されるシンポジウム。
ユタで開催されるものと比べると、ビジネス色の強い学会です。
・4S Symposium
https://atpi.eventsair.com/QuickEventWebsitePortal/4s2018/4s
こちらは、ヨーロッパで開催される学会で、地球観測衛星が多い印象です。
smallsat (41)
「Small Satellite」の略語で小型衛星、つまり、大きい衛星と比較して小さい衛星のこと。
NASAでは180kg以下と定義され、ヨーロッパのコンサル会社EuroCounsultでは500kg以下と定義されています(*)。
Smallsatの中にもさらに質量毎に分類がある。現状多いのは1kg以上のNanosatまででPicosatやFemtosatは研究は行われているが、ビジネス化はまだ進んでいません。
cubesat (39)
キューブサット。10cm×10cm×10cmを基本ユニットとする衛星。
「smallsat」が漠然と小さい衛星を指し、「cubesat」では10cm×10cm×10cmの衛星を1U(Unit)といい、それの2倍、3倍、6倍などで大きさが標準化されています。
大きさを標準化することで中の基板の大きさが10cm×10cmに統一できるようになり、Cubesat専用の機器・基板を販売する企業も現れています。
firefly (37)
小型ロケットベンチャー。2017年に一度破産しているが、投資を得て復活。2019年の打ち上げを目指しています。
university (35)
大学。ユタ州立大学の文脈で多用されて、ランクイン。
built (33)
建設する。衛星を組み立てることを「built a satellite」と言います。
technologies (32)
技術。
宇宙ビジネスに期待が集まるのも今週ご紹介したような衛星の小型化など、技術の進歩の目覚ましさが要因のひとつです。
また、「Maxar Technologies」「Interstellar Technologies」など、社名の最後についていることも少なくありません。
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以上、第20回「今週のSPACE ENGLISH」いかがだったでしょうか。
次回の「今週のSPACE ENGLISH」は8/27(日)に8/12(日)~8/18(土)に公開された「SpaceNews」記事の最頻出英単語TOP10(これまでに紹介した英単語は除外)をご紹介します。
これまで英語が苦手でなかなか海外の宇宙ニュースを敬遠していたという方も、「今週のSPACE ENGLISH」で少しずつ宇宙英単語を学んで海外の宇宙ニュースにチャレンジしてみましょう!
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