ジェフ・ベゾス氏が率いるBlue Origin、7月に有人飛行を実施へ。座席券はオークション販売【週刊宇宙ビジネスニュース 2021/5/3〜5/9】
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宇宙旅行サービスの提供を目指すBlue Origin(ブルーオリジン)は、7月20日に同社初となる有人宇宙飛行を実施すると発表しました。
Blue Originの宇宙旅行は、無重力をおよそ3分間体験できる「サブオービタル飛行」と呼ばれるものです。ロケットでカプセルを打ち上げ、高度100kmまで上昇します。その後、一定の高度まで落下するとパラシュートが展開され、地上へ軟着陸する流れです。
使用される宇宙船「New Shepard」は6人乗り。自動制御で運用されるため、操縦士は搭乗しないのが特徴です。
今回の発表では、6席のうちの1席はオークションにかけられることが明らかになりました。収益はBlue Originの教育基金「Club for the Future」に寄付されます。また、ほかの5名乗客の詳細は不明です。
Blue Originは2000年に創業したベンチャー企業です。2015年から計15回の飛行試験を重ねてきました。2021年4月14日には、New Shepardの打ち上げ試験と並行して、実際の有人打ち上げの際の手順を確認するリハーサルが行われていました。
注目したいのは、オークションで販売される座席の価格です。これまでBlue Originは、予定価格は一人当たり20万ドル(約2,200万円)と発表していました。今回の打ち上げは初回であることやVirgin Galacticをはじめとする競合企業がサービス提供に至っていない状況から、価格が大幅につり上がるのではないかと考えられます。
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参考
Bid For the Very First Seat on New Shepard
Blue Origin Conducts Astronaut Rehearsal for Future Customer Flights