宙畑 Sorabatake

Tellus

Tellusでサンプル公開!アクセルスペース社のGRUS衛星画像を見てみた!

日本の宇宙ベンチャーの草分け的存在であるアクセルスペース社の超小型衛星GRUSのサンプル画像を追加しました! Tellus上での確認方法をご紹介します!

毎週のように衛星データを追加しているTellusですが、ついにこの度、日本の宇宙ベンチャーの草分け的存在であるアクセルスペース社の超小型衛星GRUSのサンプル画像を追加しました!

さっそく、宙畑編集部でも確認していきたいと思います!

(1)アクセルスペース社が運用するGRUS衛星とは?

まずは、追加した衛星データの概要について見ていきます。

GRUS衛星概要

GRUS(グルース)は、株式会社アクセルスペースが運用する地球観測衛星で、分解能2.5mの光学画像を撮影できます。

今回追加したのは、正確には「GRUS-1A」と呼ばれるGRUSシリーズの初号機の画像で、同社ではGRUSシリーズの衛星を最終的には10機体制にする計画です。

観測している波長としては全部で6つで、以下の通りです。

・パンクロマティック(白黒)
・Band1: 青
・Band2: 緑
・Band3: 赤
・Band4: レッドエッジ
・Band5: 近赤外

衛星で良く用いられる、青・緑・赤・近赤外に加え、レッドエッジと呼ばれる波長でも観測していることが特徴です。レッドエッジとは、赤と近赤外の間に位置する波長で、植物の活性度合いに敏感に反応すると言われており、主に農業分野などでの利用が期待されます。

GRUS衛星で注目すべきは、その観測幅(撮影範囲の広さ)です。通常、この分解能のクラスの衛星では観測幅は10~30km程度ですが、GRUSでは57km以上と、一度に広範囲を撮影できる点が強みとなっています。

Tellusで公開するサンプル画像

今回、Tellusで公開したのはGRUS-1A衛星1機の画像となります。

公開するのは、札幌、東京、大阪、福岡の4つの都市を、月2回の頻度で、2020年8月から2021年2月の期間中に撮影した画像です。

GRUSの画像は、Tellus上の可視化ツールであるTellus OS上で確認できるほか、TellusのAPIでもご利用頂けるようになっています。

(2)Tellus OSでGRUS画像を見てみる

まずは、Tellus上の可視化ツールであるTellus OSでGRUSの衛星画像を見てみたいと思います。

Tellus OSでの閲覧には、Tellusアカウントの作成が必要となります。

アカウントの作成方法については、詳しくはこちらをご覧ください。

▼Tellus OSを使う【基礎編】
https://www.tellusxdp.com/ja/howtouse/tellus_os/start_tellus_os.html

アカウントが作成できたら、Tellus OSの画面を開きます。

画面の左側にある「マイライブラリ」を選択します。

「高解像度光学|GRUS」を探し、目のアイコンをクリックしてデータを表示させます。

Tellus OS上でGRUS衛星のサンプル画像を確認できる。

右下にあるタイムスケールから、見たい時期の画像を選択できます(画像が存在する期間が青丸で表示されています)。

日時を変更しながら、変化を追うのも面白いかもしれません。

(3)GRUS画像の利用事例を妄想してみる

このGRUSの衛星画像でどんなビジネス事例が考えられるのでしょうか。
眺められるようになった衛星画像を元に宙畑編集部でも考えて見たいと思います。

農業

最初に思いつくのは、GRUSの特徴であるレッドエッジを活かした農業分野での活用です。

札幌周辺のGRUS画像。一つの畑の中の詳細な分布まで見て取れる解像度を有している。 Credit : Axelspace

広大な農地の状況を面で可視化し、肥料を追加した方が良い箇所を把握したり、畑ごとの収穫の順番を決定したりすることに用いることができるかもしれません。

【農業に衛星データを用いる参考記事】
「青天の霹靂」に聞く!衛星データを用いた広大な稲作地帯の収穫時期予測

耕作放棄地の発見

逆に、植生がないところを発見するという使い方をすれば、今農業が行われていない場所、いわゆる「耕作放棄地」を見つけられます。GRUS衛星が広域を撮影できるという強みも活かすことができると考えられます。

福岡周辺のGRUS画像。広範囲に時系列データを撮れるのも強み。 Credit : Axelspace

時系列で植生を追っていくことで、そこで作物が育てられているのか、ただ雑草が生い茂っているだけなのかを判定することができると考えられます。

近年農業の担い手不足により、大きな問題となっている「耕作放棄地」の問題ですが、まずは正確に状況を把握することにより、大規模な農業経営体が買収できたり、別の用途へ転換したりすることができるかもしれません。

【耕作放棄地に衛星データを用いる参考記事】
サグリが1億5500万円を調達。耕作放棄地の早期発見及び把握で農業課題の解決に挑む【週刊宇宙ビジネスニュース 2021/5/31〜6/6】

固定資産の管理

植生以外にも、分解能2.5mで広範囲を撮影できるという特徴を利用すれば、住宅地で固定資産の変化を把握することにも利用できます。

現在、固定資産税の根拠となる建屋の有無は、主に航空機や人が調査することによって管理されています。しかし、調査範囲は広範囲に及ぶため、航空機の飛ばす費用や人件費が多くかかっています。

東京周辺のGRUS画像。建物の有無の変化もとらえることができる解像度。
Credit : Axelspace

GRUSのような衛星画像からAIによって建屋を検出し、年単位での建物の増減を把握することができれば、適切な税計算に役立てることができるかもしれません。

【衛星データから変化抽出をとらえる参考記事】
2つの時点の差分を衛星データから抽出チャレンジ~ABEJA社による差分抽出アルゴリズム~

(4)まとめ

今回の記事では、Tellusで新しく公開したアクセルスペース社のGRUS衛星画像を、可視化ツールTellus OSを使って見てみた結果をご紹介しました。

Tellus上で公開しているGRUS画像は他にもいろいろとあるので、ぜひご自身でも確認をしてみてください。また、今回ご紹介したのはブラウザ上でデータを閲覧する手順でしたが、本データはAPIも公開されているため、APIを使った解析も行えます。pythonなどが使える方はぜひチャレンジをしてみてください。

★Tellusの登録はこちら

なおアクセルスペース社では、2021年6月10日、GRUS-1Aに4機の衛星GRUS-1B、C、D、Eを加えた5機体制での画像サービスの提供を開始しました。本サービスにより、従来の2週間に1度から2〜3日に一度の観測が可能となりました。今回Tellusで公開した衛星データにご興味がある方は、同社のサイトをご覧ください。

https://www.axelglobe.com/