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高高度気球による成層圏旅行を計画するSpace Perspectiveが座席券の受付を開始【週刊宇宙ビジネスニュース 2021/6/21〜6/27】
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成層圏を高高度気球で旅行するツアーを計画するSpace Perspectiveが、テストフライトを成功させ、座席券の予約受付を開始しました。
この旅行は、成層圏を巡航する2時間を含む、合計6時間のフライトで、カプセルの定員は8名です。
同社の前身となったWorld Viewは、同じく気球で成層圏を旅行するサービスを計画していて、2011年から研究開発を行っていた経緯があります。その後、2019年にSpace Perspectiveが設立され、翌年7月にツアーの概要が発表。さらに、同年12月には、700万ドルを調達していました。
そして、2021年6月18日の無人のテストフライトでは、ケネディ宇宙センターに隣接する「スペースコースト宇宙港」から気球が打ち上げられました。
予定通り高度108,409ft(約33km)に到達し、打ち上げから6時間39分後にメキシコ湾に着水し、無事にカプセルが回収されたとのことです。
この成功を受けて、Space Perspectiveは、座席券の予約受付開始に踏み切りました。ツアーの提供開始は、2024年後半に予定されています。一人当たりの価格は$125,000(約1,400万円)と、高度80〜100kmを往復するサブオービタル飛行よりも安く、訓練など乗客の負担が比較的少ないのが特徴です。
また、飛行の際には、大気のデータを収集することも計画しているとのことで、気候科学をはじめとする研究を大きく推進するのではないかと考えられます。
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宇宙ビジネス
前田 健二