宙畑 Sorabatake

解析ノートブック

国際貿易海上航路上の環境インパクト評価 ~スエズ運河座礁事故が鳴らす警鐘と今後の展望~

2021年3月に起きたスエズ運河封鎖事故。この事故は船舶の通行止めならず、様々な分野において影響がありました。本記事では、船舶停泊による大気への影響があったのではないか?という仮説の下、衛星による大気観測データとAISデータ(船舶の位置情報)を用いてその妥当性を検証してみました。

0. 導入

みなさんは「スエズ運河」と聞いてすぐにどこの国にあるのかパッと思い浮かびますか?

筆者は2021年3月に起きたスエズ運河封鎖事故が起きるまで、スエズ運河の正確な位置も、どれほど世界に貢献しているのかも存じ上げませんでした。

宙畑メモ スエズ運河封鎖事故
2021年3月23日、エジプトに位置するスエズ運河で、大型船舶が座礁し、その事故の影響で運河が1週間にもわたり封鎖されました。

1869年に開通して以来、これだけの長い間、運河が封鎖された記録はなく、歴史的観点からも大変珍しい事故だったようです。

運河が封鎖期間中、近辺ではたくさんの船舶が待機していました。船員たちは、事故が解消される瞬間を今か今かと待ちわびていたことでしょう。

この歴史的にも珍しい座礁事故は、大気中にどんな影響もたらしたのか仮説を立てながら検証していきたいと思います。

1. スエズ運河、一週間にわたる封鎖事故の概要

まず、事故はどのようにして起きたのかご説明します。

2021年3月23日、日本企業が保有するコンテナ船エヴァーギヴン号は、中国からヨーロッパ方面に向けて、スエズ運河を北上中、座礁しました。

座礁した原因の詳細は明らかになっていないものの、悪天候に伴う強風や視界不良の可能性があるとされています

エヴァーギヴン号は、全長約400m、幅約60m、重さ約20万トンもあり、全長にいたっては東京タワー(333m)を超える、超大型のコンテナ船です。※1

エヴァーギヴン号が運河を斜めに横断する形で座礁したため、運河の前後で他の船舶が停泊する形になり、事故が解消される3月29日まで、延べ422隻が待機を余儀なくされました。※2

繰り返しになりますが、歴史的観点からも、スエズ運河が1週間にもわたり封鎖されたという記録はなく、大変珍しい事故だったのです。

ところでスエズ運河は、世界貿易上、どれだけ重要な位置にいるのでしょうか。重要な運河であれば、これだけ長期間にわたって封鎖されると様々なところで影響を及ぼすことでしょう。

次章では、具体的に数値を用いて、運河の重要度を調べてみました。

※1正栄汽船HP(エヴァーギヴン号保有企業)
http://www.shoei-kisen.com/shared/210325.html

※2  BBC NEWS Japan
https://www.bbc.com/japanese/56546633

2.  数字で分かるスエズ運河の世界貿易に対する重要度

【図1】スエズ運河航路と喜望峰航路の比較 Source : Vessels Value/BBC NEWS Japan https://www.bbc.com/japanese/56546633

「運河」とは、輸送のために人工的に作られた水路を意味しています。

スエズ運河もまた、1859年に開削工事が始まりました。それから10年の歳月を経て1869年に運河が開通。更に時は流れ、1956年にスエズ運河はエジプトが保有し運営することになりました。

スエズ運河は、大型船(30万トン級)が通航できる世界4大運河の1つに君臨しています。他には、キール運河(ドイツ)、コリントス運河(ギリシア)、パナマ運河(パナマ)があります。※3

スエズ運河の全長は約190km、水深約24m、幅約205mです。運河の全長190kmは、東海道線で考えると大体東京~静岡間の距離に相当します。これだけ長い運河を開削する理由は何だったのでしょうか。

スエズ運河が開通する前、欧州からアジアへと航行するためには、アフリカ大陸南端の喜望峰を迂回しなければなりませんでした。例えばオランダのロッテルダム港~日本の京浜港間の距離は、喜望峰航路で26,867kmあります。スエズ運河を航路に選べば、航海距離は20,728kmまで縮まります。※4

つまり、スエズ運河航路は、喜望峰航路の23%もの距離を短縮します。航行日数も約1週間短縮し、燃料コストもその分抑えることができる利点をもった航路なのです。※5

これらの利点から、スエズ運河は開削されたのでした。

※3参考図書:みんなが知りたい船の疑問100 池田良穂 サイエンスアイ新書
※4・5 国土交通省港湾局計画課企画室 港湾用語基礎知識
https://www.phaj.or.jp/distribution/lib/basic_knowledge/kiso201611.pdf

ではスエズ運河の年間の船舶の航行量の推移を見てみましょう。

【図2】スエズ運河を通航する船舶の年別の統計量 Source : SuezCanalAuthority(エジプト スエズ運河庁)https://www.suezcanal.gov.eg/English/Pages/default.aspx

スエズ運河を通航する船舶は年々増加の傾向。そして、2019年には約18,880隻の船舶が運河を利用しました。スエズ運河を往来する船舶の通航量は、なんと世界海上貿易の7%※6にも相当するのです。

※6国土交通省 主要運輸事情調査報告書/エジプト運輸事情
https://www.mlit.go.jp/common/000112746.pdf

次に2019年の船舶の種類別内訳を見てみましょう。

【図3】2019年スエズ運河を航行する船舶の種類別内訳 Source : SuezCanalAuthority(エジプト スエズ運河庁)https://www.suezcanal.gov.eg/English/Pages/default.aspx

コンテナ船28.4%やタンカー27.3%が上位を占めていることが分かります。

コンテナ船は、食料品・日用品・アパレル・ハイテク製品など、様々な種類の荷物を積んでいて、私たちの暮らしに馴染み深いものも運搬しています。

タンカーは、石油などの燃料を運搬する船舶です。いずれも私たちの暮らしに重要な物品などを運搬している船舶になります。

以上のことから、スエズ運河が世界貿易上いかに重要な位置を占めているか、具体的に数値を見ることでよく分かりました。

それでは、次章より、本記事の主題に入ります。この事故をきっかけとして大気にどんな影響を与えるのか仮説を立て、実際に検証してみた結果を紹介します。

3. 事故前後で大気中に増えたもの、減ったものの仮説を立てる

それでは仮説を立てていきましょう。

仮説を立てる前に、時間と場所にわけて考えてみます。

まず、時間は、事故が起きる前の通常時、事故期間中、事故解消後の復旧期の3つの期間に分けられます。本記事では、以下の期間ごとに大気の変化の仮説を立ててみます(図4参照)。

【図4】スエズ運河 事故前後の時間の経緯図

場所については、喜望峰とスエズ運河の2つの地域に焦点をあてます。

スエズ運河航路と喜望峰航路(再掲) Source : Source : Vessels Value/BBC NEWS Japan https://www.bbc.com/japanese/56546633

では、いよいよスエズ運河の封鎖事故によって大気がどのように変化したのかという仮説を立ててみます。

船舶の燃料は、石油を加工した重油を用いており、燃焼させると、NO2が排出されます。※8

そのため、大気の変化を考えるとき、二酸化窒素(以降NO2と表記)の濃度の変化があるのではないかと考えられます。

以上の前提条件のもと、それぞれの時期において、下記のような仮説を立ててみました。

では次の章から実際に観測データを可視化して、仮説が立証できるか検証していきます。

4. 衛星データ,AIS(船舶自動識別システム:Automatic Identification System)を使って仮説を検証してみる

まずはAISデータ(船舶の位置情報)から、今回の事故により船舶の運航状況がどのように変化したのか理解します。この際に船種はスエズ運河を航行する上位2種のタンカーと貨物船(コンテナ船、ばら積船、自動車船などを含む)に絞りました。NO2の排出に大きく寄与していると思われたからです。

【図5】2021/3/16~3/22におけるアフリカ大陸周辺のVessel Density(0.1deg.x 0.1deg.)

図5は、通常時の2021/3/16~3/22のタンカーと貨物船の位置についてAISデータを用いてプロットした図です。

AISとは、船舶局相互間及び船舶局と陸上の航行援助施設等との間で、船舶の識別符号、種類、位置、進路、速力、航行状態などの情報を自動的にVHF帯電波で送受信するシステムのことです。

次に、図5の範囲のNO2濃度をプロットしました。

【図6】data source:Sentinel-5P NRTI NO2(Near Real-Time Nitrogen Dioxide)

スエズ運河航路は、事故前後でNO2濃度に変化が見られるものの、喜望峰航路は全期間を通して、ぼんやりとしていて、はっきりとした変化が見にくいように思います。

より詳細に状況を把握するため、まずスエズ運河にスポットを当てて、AIS及びNO2データをプロットしました。

まずはAISデータを使って事故前後の船舶の位置をプロットしました。

【図7】data source :3/21, 25, 29, 4/4のスエズ運河付近のAISデータ

図7の見方ですが、船舶の密集度合いを表現しています。船が密集しているところほど赤くなり、逆にばらついているところは青くなります。

3/21の図から順に時間を追って見ていきましょう。
左上3/21のように、通常時は、スエズ運河上に船舶が多く密集し、赤いライン状にプロットされています。

一方で、事故期間中の3/25は、事故の影響で、ラインが途切れて点のようになり、船舶が航行できなかったことがわかります。

さらに3/29、事故が解消され運河が開通すると、再び船舶がラインのようにつながっています。

最後の4/4に関しては、3/21(通常時)と比較すると同様の分布を示しており、復旧していることが確認できますね。

【図8】data source:Sentinel-5P NRTI NO2(Near Real-Time Nitrogen Dioxide)

続いて、通常時の3/16~3/22のNO2の平均値を基準に、残りの3枚の図を見比べてみましょう。

通常時、スエズ運河から紅海へ抜ける海上に、NO2がライン状にたなびいているのが確認できます。まるで船舶の軌跡のようです。陸地からも離れた海上にあることから、船舶が燃料を燃やした際に排出されたNO2と考えられます。

ところが、3/23~3/29の事故期間中の図を見てください。運河が封鎖され、船舶の流れが止まってしまうと、通常時は軌跡のように見えていたNO2ですが、とても不明瞭になっています。

そして、3/30~4/5の復旧期の図と比較してみましょう。事故が解消し、NO2が事故前と同じように確認できるようになってきました。運河が開通し、停泊していた船舶が一斉に動き出したと考えられます。

さらに、4/6~4/12の図を見ると、4枚の図の中で最も鮮明にNO2が確認でき、これまでの遅れを取り戻そうとしているかのようです。

さて、3/23~3/29の図をよく観察すると、スエズ運河の入り口北側に、NO2が高濃度で分布しているのが見えます。他の3枚の図よりもはっきり見えることから、おそらく、この辺りに船舶が停泊していたと考えられます。

では、、船舶の位置を表す図7と大気の状況を表す図8とを比較してみましょう。

NO2と船舶の軌跡が一致しています。

船舶から排出されたNO2が、衛星データから観測でき、事故前後でスエズ運河におけるNO2の排出量の変化が確認できました。

スエズ運河の仮説を立証する観測データを確認できたことになります。

では、喜望峰はどうでしょうか。スエズ運河と同じ手順で、3/23以降変化が見られた一部の地域に焦点を当てて、NO2とAISデータをプロットしてみます。

【図9】data source:Sentinel-5P NRTI NO2(Near Real-Time Nitrogen Dioxide)
喜望峰の一部 期間ごとのNO2平均値
【図10】data source : 3/21,25,29,31の喜望峰のAISデータ

喜望峰航路は、スエズ運河航路と比較すると、全期間を通してNO2濃度も薄く、船舶の密度も低いことが確認できます。

当初立てていた仮説とは異なる結果になってしまいました。

その理由として2つ考えられます。

1つ目は、航路幅が狭いスエズ運河に比べ、喜望峰航路は幅に余裕があるため、スエズ運河ほど船舶は密集できません。つまり、船舶の位置がばらつきやすい環境にあると考えられます。結果、密度は小さくなり、NO2濃度も不明瞭になってしまったのかもしれません。

2つ目は、喜望峰航路はスエズ運河に比べ、燃料、距離、移動時間とすべてにおいて、より多くのコストがかかる航路でした。それらのコストを支払ってまで、喜望峰航路を選択する船舶は少なかったと考えられます。

2つ目の考えを後押しする材料として、図7の右上にある事故期間中の図を見てください。スエズ運河入口北側に高いNO2濃度が分布しているのが見えますね。通常時と復旧期よりも濃く分布していたことから、停泊した船舶から排出されたNO2と考えられました。

つまり、喜望峰航路に変更するより、スエズ運河が開通するまで、付近に停泊を選択した船舶が多かったと考えられないでしょうか。

以上の理由から、喜望峰航路の仮説は、観測データから立証することはできませんでした。

ですが、立証できなかった原因を観測データから導き出すことができましたね。

5. マラッカ海峡の仮説と検証

更に別の仮説を立てて検証してみようと思います。

スエズ運河から紅海を抜けた先には、マラッカ海峡と呼ばれる船舶の往来が頻繁な海峡が存在します(第2章 図1参照)。

スエズ運河が世界的に見て大変重要な位置にいることは第2章で説明しました。これだけ重要な運河が封鎖されれば、先へ続くマラッカ海峡にも何らかの影響が出ていると考えられます。

マラッカ海峡も、スエズ運河と同様に、期間ごとに区切って、事故の影響を仮説検証してみましょう。

ここで一つ注意しなければならないことがあります。

スエズ運河からマラッカ海峡まで約8,400kmの距離があります。

船舶が平均時速30km※7で航行したとすると、約11日でマラッカ海峡入口に船舶が到着する計算になります※8

そのため、事故の影響がマラッカ海峡に出始める頃を計算するには、時差を念頭に置かなければなりません。

【図11】マラッカ海峡に現れる事故の影響の時系列

以上より、3/23の事故の影響がマラッカ海峡付近に現れるのは、約11日後の4/3以降と考えられます。4/3以降から徐々に船舶が減少し、NO2濃度も薄くなっていくと予想されます。

そして、3/29に事故が解消されると、船舶が一斉にマラッカ海峡をめがけて航行します。同じく約11日後の4/10以降に船舶数、NO2ともに増加が予想されます。

そこで、上記の仮説を確かめるべく、AISデータを使って船舶の位置と、Sentinel5Pのデータを使って大気中のNO2をプロットしました。

【図12】data source : 3/25, 3/29, 4/4,4/15のマラッカ海峡のAISデータ

まずは、AISデータのプロットを見ます。3/25及び3/29の図は、通常時のマラッカ海峡付近のAISデータを描画した図になります。

両者基準に考えてみることにしましょう。

まず両者と4/4の図を比較してみます。4/4は、事故の影響が出始め、船舶数が減少する期間と仮説を立てていました。

たしかに、この日は全体的に船舶の密度が低くなっていることが分かります。特に東経80度~85度付近の船舶密度の低下ははっきり確認できます。

スエズ運河入口で停泊せざる得なかった船舶の影響が、徐々に出始めているように見えます。

次に、4/15の図を見てみましょう。この日は、事故が解消され、今度は逆に、船舶が増加する時期になります。東経80度~85度における船舶の密度を見てください。事故が起きる前の3/25並みに戻ってきています。停泊していた船舶がどんどんマラッカ海峡へ到着しつつあると考えられます。

続いてNO2も見てみましょう。

【図13】data source:Sentinel-5P NRTI NO2(Near Real-Time Nitrogen Dioxide)
期間ごとのNO2平均値

3/16~3/22と、3/23~3/29の期間の図は、通常時のマラッカ海峡付近のNO2の分布を表しています。これらの図を基準に他の図との違いを比較してみましょう。

まず、両期間と3/30~4/5の図と比較してみます。

3/30~4/5は、事故の影響が出始める4/3以降を含んでおり、船舶数が減少する期間になります。当期間は、全体を通してNO2が減少しているように見えます。

次に事故解消後の影響を受ける4/6~4/12の図を見てみましょう。

この期間は、事故が解消され、スエズ運河を出発した船舶がマラッカ海峡に到着する期間です。

こちらは、事故前と比較しても、明らかにNO2濃度が上昇しているのが確認できます。事故後、停泊していた船舶が、マラッカ海峡に次々と到着している様子がうかがえます。

海の大きさに比べれば、スエズ運河はとても小さいですが、そこで起きた事故の影響力の大きさを、時の経過とともに確認することができました。

※7 data resource:Vessels Value/BBC NEWS Japan
https://www.bbc.com/japanese/56546633

※8 国土交通省港湾局計画課企画室 港湾用語基礎知識
https://www.phaj.or.jp/distribution/lib/basic_knowledge/kiso201611.pdf

6. 北極海航路の再検討

最後に北極海航路についてお話したいと思います。

これまでスエズ運河は、欧州からアジアへ向かう非常に重要な位置を占める運河であると説明してきました。

しかし、ひとたび運河が機能しなくなると、広範囲にわたって被害が及ぶリスクと隣り合わせの運河でもありましたね。

今回の座礁事故は、まさにそうしたリスクを抱える運河の脆弱性を浮き彫りにするものでした。

このようなリスクを回避すべく、今、北極海航路への検討が再び注目を集めています。

北極海航路の利点は、航行距離の短さです。

スエズ運河航路が約20,728kmに対し、北極海航路は約13,603kmと、なんと34%も距離を短縮できるのです※9。

距離の短縮は、燃料費の縮小にもつながるため、大変魅力的な利点といえますね。

また、燃料費の縮小は、船舶に積載する燃料の縮小につながります。スエズ運河航路で排出されるNO2と比較すると、北極海航路のNO2は少なくなるでしょう。

とはいえ、今後、北極海航路の利用が活発になれば、北極海航路上にNO2は増加していくことになります。

北極海域まで船舶の航路が広がると、全球でモニタリングし、地球規模でNO2を観測していくことが重要になると思います。

今後は北極海域についても、衛星データとAISデータを駆使して、仮説検証してみるのも面白いかもしれませんね。ぜひ挑戦してみたいです。

※9 MS&ADホールディングス 
北極海航路による貨物輸送の将来性とは
https://www.ms-ad-hd.com/ja/mirai/hokkyokukai.html

7. おわりに

本記事ではスエズ運河の座礁事故で引き起こされる様々な事象について、仮説を立て検証してきました。

歴史的に珍しい事故ということで、人の目で見ることができないものを、衛星データやAISデータを使って可視化しました。データを可視化することで、遠く離れた場所にも事故の影響が波及していると確認できました。

また、船舶による運輸は、現代社会でも大変重要な役割を担うのだと実感し、と同時に、スエズ運河が持つ脆弱性も垣間見たのでした。

そうした中、リスク回避策として北極海航路の検討が再び熱を帯びていることも知り、1隻の船舶の座礁事故がもたらしたものは、航路上の大気の変化だけではなく、新たな航路の開拓検討へと繋がっていくものでした。

さて、記事を通して、衛星データやAISデータをたくさんプロットしてきました。仮説を検証したり、広範囲を多面的に観察したりするためには欠かせない材料でしたね。

今後も、世界規模で刻々と変化する事象を観測するとき、人工衛星による客観的なモニタリングや、有用なデータの取得が一層重要になってくるでしょう。

皆さんもぜひ様々な衛星データに触れてみてください。これまで結びつきもしなかった情報の点がつながる瞬間に出会えるかもしれません。

今回解析に利用したコードは宙畑のGitHubにて公開しています。よろしければ合わせてご覧ください。

最後までお読みいただきありがとうございました。