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Pale Blueが7.9億円を資金調達。超小型水推進機の量産体制の構築へ【週刊宇宙ビジネスニュース 2021/10/25〜10/31】

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Pale Blueが7.9億円を資金調達。超小型水推進機の量産体制の構築へ

水を推進剤として用いた超小型推進機を開発する株式会社Pale Blueが、シリーズAラウンドの調達及び経済産業省からの受託を合わせ、合計7.9億円の資金を獲得しました。

総額4.9億円であるシリーズAラウンドには、インキュベイトファンド株式会社三井住友海上キャピタル株式会社スパークス・イノベーション・フォー・フューチャー株式会社ヤマトホールディングス株式会社グローバル・ブレイン株式会社が共同で運営するCVCファンド「KURONEKO Innovation Fund」の計4社が参加しています。

残りの3億円は、経済産業省からの小型衛星コンステレーション関連要素技術開発(推進系技術)の受託によるものです。

Pale BlueがシリーズAラウンドとして調達した資金は、チーム強化・量産体制の構築・新たな研究開発などに活用する予定です。同社が現在開発中の3種類の超小型水推進機は、全てのフライトモデル開発が完了しており、2022年に打ち上げ予定の革新的衛星技術実証3号機に「水を推進剤とする超小型統合推進システム KIR」として搭載されることが決定しています。今後は開発・製造拠点の拡大を11月末までに完了させ、量産化に向けた製品開発のほか、新たな研究開発を進めていく予定とのことです。

大型衛星や深宇宙探査機に搭載する推進剤として長い間使用されてきたヒドラジンは、高い信頼性を持つ一方、毒性が強く温度管理が困難という課題があります。これらの課題を解決し小型衛星への搭載が容易で十分な推力を実現させる推進システムには近年注目が集まっており、Pale Blueは水を推進剤として採用し開発を進めています。

小型衛星にも搭載可能な小型推進機の開発には、2021年8月に上場したMomentus (NASDAQ:MNTS)・丸紅株式会社と資本提携を締結しているPhase Four・小型ロケット企業Astraが買収したApollo Fusion・ヨウ素ベースの推進技術を開発しているThrustMeなどがあります。

今後のPale Blueの躍進に注目です。

水イオンスラスタ(水プラズマ式推進機)の作動の様子 Credit : Pale Blue

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