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ルクセンブルクが宇宙資源に特化したスタートアップ支援プログラムを発表【週刊宇宙ビジネスニュース 2021/10/25〜10/31】

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ルクセンブルクが宇宙資源に特化したスタートアップ支援プログラムを発表

2021年10月25〜29日の期間にドバイで開催されている国際宇宙会議(IAC2021)にて、European Space Resources Innovation Centre (ESRIC) が、宇宙資源ビジネスに取り組むスタートアップへの支援プログラムのThe ESRIC Start up Support Programme (SSP) を発表しました。

ESRICは、ルクセンブルク宇宙庁(LSA)とルクセンブルク科学技術研究所(LIST)を中心に2020年に設立された、宇宙資源分野の研究のほか官民連携や新たな取り組みを促進することが目的の組織です。

SSPは、以下の3つのフェーズで構成されています。

 フェーズ1:Pre-Incubation
市場のニーズに合わせた技術開発の支援。
期間は3ヶ月で最大5社のスタートアップ企業を採択します。

 フェーズ2:Incubation
技術実証及び初期顧客獲得を支援。
期間は2年間で最大20万ユーロ(約2600万円)の支援が用意されています。

 フェーズ3:Post-incubation
技術開発のフォローアップと顧客獲得の支援。
期間は最大3年間用意されています。

フェーズ1においては世界中のスタートアップ企業を対象に年2回募集し、1回目の募集は2021年11月を予定しています。フェーズ2以降ではルクセンブルグに拠点を置くことが必須条件となります。

ルクセンブルクの経済大臣であるFranz Fayot氏は以下のコメントを出しています。

Luxembourg positions itself once again as a pioneer with the launch of the world’s first start up support programme dedicated to space resources. This initiative was, after the creation of ESRIC in 2020, the next logical step for the development of Space Resources in Luxembourg, in Europe and beyond.
(訳:ルクセンブルクは、宇宙資源に特化した世界初のスタートアップ支援プログラムの立ち上げにより、再びパイオニアとしての地位を確立しました。2020年にESRICが設立された後、ルクセンブルク・欧州・世界の宇宙資源の発展のための取り組みは次のステップに移っています。 )

本支援プログラムは、提供される資金額は大きくは無いですが実施期間が長めに設定されているため、長いスパンで欧州発の宇宙資源スタートアップを育てる狙いが窺えます。

今回発表されたSSPで、宇宙資源に関するどのような技術やサービスが生まれてくるか注目です。

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参考記事

European Space Resources Innovation Centre (ESRIC) launches the world’s first start-up support programme dedicated to Space Resources

The Start-up Support Programme