宙畑 Sorabatake

Tellus

Tellusに有料の衛星データが続々搭載!共創する衛星データの利用が進むミライ

2021年10月26日に、Tellus Ver.3.0のアップロードとともにTellusに参画いただき衛星データの販売を開始する衛星データプロバイダ3社が発表されました。この日のイベントでは、衛星データプロバイダ3社がどのデータを販売を開始し、Tellusにどのような期待をしているのか、衛星データの利用を促進するために各社が共創して目指すミライについて議論を行いました。

記事作成時から、Tellusからデータを検索・取得するAPIが変更になっております。該当箇所のコードについては、以下のリンクをご参照ください。
https://www.tellusxdp.com/ja/howtouse/access/traveler_api_20220310_
firstpart.html

2022年8月31日以降、Tellus OSでのデータの閲覧方法など使い方が一部変更になっております。新しいTellus OSの基本操作は以下のリンクをご参照ください。
https://www.tellusxdp.com/ja/howtouse/tellus_os/start_tellus_os.html

2021年10月26日に、Tellus Ver.3.0のお披露目イベントとして開催した「Tellus SPACE xData Fes. 2021」。
「Tellus Ver.3.0」サービス紹介に続いて開催したセッションでは、「Tellusで実現される衛星データ利用とこれから」と題し、Tellusでデータを販売いただく各社をお招きし、ここから変わっていく衛星データの未来について、語っていただきました。

当日の会場の様子
©さくらインターネット

セッションの様子はYoutubeでも公開していますのでぜひご覧ください。

登壇者紹介

セッションは、Tellus Ver3.0以降で衛星データを販売していく3社に登壇いただきました。

日本スペースイメージング株式会社(JSI) 代表取締役社長 上田浩史 氏

日本スペースイメージング株式会社(JSI) 代表取締役社長 上田浩史 氏
©さくらインターネット

日本スペースイメージング株式会社(以下、JSI)は、「世界基準で高品質な衛星画像、地理空間情報サービスを提供する」をモットーに、Maxar社の高分解能衛星データを中心に世界の衛星データを販売しています。

© JAPAN SPACE IMAGING CORPORATION

Tellusでは、10月26日から世界で商用販売している衛星画像の中で一番解像度の高い「Maxar Technologies」社の衛星画像の販売を開始しています。

また、来年度には1日に数回以上撮影できる「BlackSky」社の光学画像や「Capella Space」社のSAR画像※もTellus上で扱う予定です。

※SAR画像:電波による撮影を行うデータ。雨や雲、夜間の撮影も可能。

日本地球観測衛星サービス株式会社 (JEOSS) 代表取締役 堀内康男 氏

日本地球観測衛星サービス株式会社 (JEOSS) 代表取締役 堀内康男 氏
©さくらインターネット

日本地球観測衛星サービス株式会社(以下、JEOSS)は日本初の商用SAR衛星オペレータとして、日本電気株式会社(NEC)が開発した高分解能レーダ衛星ASNARO-2の画像販売を2018年9月より実施しています。自社運用による全世界を対象にした撮像サービスを行っています。

©Japan EO Satellite Service, ltd.

Tellus Ver3.0では、10月26日からASNARO-2で撮影した札幌、富山、名古屋、山口県の宇部、熊本、大分県の中津、鹿児島の7都市のSAR画像の提供を開始しています。

株式会社パスコ 衛星事業部 事業部長 古田城久 氏

株式会社パスコ 衛星事業部 事業部長 古田城久 氏
©さくらインターネット

株式会社パスコは、1953年に創業し、人工衛星・航空機・ドローン・計測車両・船舶などさまざまなプラットフォームでの計測を実施しています。衛星事業では国内外の地球観測衛星を運用し、ASNARO-1、ALOSシリーズ、Airbus社のデータなどの販売、また自社解析によるソリューション提供も行っています。

© PASCO CORPORATION.

Tellus上には現在、サンプルデータとして解像度50cmのASNARO-1のデータが公開されているほか、今年度JAXAが打ち上げ予定の衛星で解像度80cmの「ALOS-3」の光学画像も販売できるようにしていく計画です。

モデレーター:さくらインターネット株式会社 事業開発本部 クロスデータ事業部 部長 山崎秀人

さくらインターネット株式会社 事業開発本部 クロスデータ事業部 部長 山崎秀人
©さくらインターネット

本セッションのモデレーターを務めるのは、さくらインターネットの山崎秀人です。

2001年宇宙開発事業団(現:JAXA)入社。国際交渉業務、ALOS(だいち)の防災利用事業、はやぶさプロジェクトの帰還業務に従事。2019年5月よりさくらインターネット株式会社に出向し、現職。

コロナ禍で増える衛星データのニーズ

さくら山崎:Tellusは、ユーザーとコミュニケーションをとる機会が多かったので、ユーザー要求やビジネスのヒントになるようなことをいただくことも少なくありません。本日はそのうちの何点かご紹介して、このセッションでディスカッションさせていただければと思います。

まず多かったのは、コロナウイルス感染症の影響です。今までは海外の設備を出張して見に行っていたんだけど、なかなかできないので、衛星使ってみたいというお客様のニーズが多く聞くのですが、そういったニーズは各社様も感じられましたでしょうか?

パスコ古田:コロナ禍で海外に行けないから現地の情報を見たいというのは、直接の声として上がってきていないんですけれども、災害時に現地に行けないので、災害地域の状況を見たいとか、あとメーカーさんが卸している様々な店舗が被災しているのか見たいというようなニーズは非常に高いと考えております。

JEOSS堀内:特にこのコロナ禍の状況で、海外で進めている大規模プロジェクトの進捗状況を現地で見ることができないので、衛星を使って見られないかという声は聞こえてきております。これは人工衛星の越境性(国境や自分の領域を越えて観測が行える)という特徴だと思いますね。

災害で言いますと、昨年モーリシャス沖で日本の船籍の船が座礁事故を起こしましたけれども、そういった事故が起こったときにも、日本の担当者はなかなか現地に行けない。衛星を使っていち早く現地の情報をラフにでも確認することができるというのは、非常に価値があるという声をいただきました。

JSI上田:そもそも衛星画像って、一度に広い範囲が撮れるだとか、比較的コストが安いとかいうメリットが注目されがちなんですけど、海外あるいは国内の離れたところに行かなくても、その場の状況が見られるっていうところは大きなメリットだと思うんですね。

そういう意味で、2011年に東南アジアで洪水が起きて、日本企業の工場や、サプライヤーの工場が水没して、大変なことになった時も衛星画像を現地の状況把握に使っていただいたということがあります。

また、自然災害に関わらず、現地の情勢が不安定だとか、テロが起きただとか、あるいは大規模な事故が起きただとか、そういったときにも活用していただくのが衛星画像なのかなと。

今後コロナが収まっても、やっぱりリモートで済ませられるものはリモートでやっていこうじゃないかという流れは変わらないと思いますので、ぜひそこは画像を活用していただきたいですし、我々も供給量、どんどん増えてきますので、そういったニーズをサポートしていきたいと思っております。

©さくらインターネット

パスコ古田:日本国内よりも海外の情報の、最新の情報であったり、変化を見た上で不動産投資であったりとか、海外への進出に関しての拠点の規模であったり、そういったようなものを判断していきたいというような話はございます。

そういうことをやる上で、ただ単純に衛星データが見られればいいかというとそうではなくて、衛星データを解析して数値化して、その数値に関してどう変化しているとか、日本の成功している地域と比べて何が違うのかとか、そういうものを見ながら判断していくニーズは非常にございますので、コロナ禍でさらにそういったような利活用が拡大していくというところを期待したいと考えております。

さくら山崎:今回登壇いただいた皆様は、単純に衛星画像を画像として販売するだけでなく、解析をして知見にして付加価値を加えて、様々なお客様に使っていただこうとされている方々なんですよね。

衛星データプラットフォームTellusとしても、データを解析するクラウド環境などを提供しているので、ぜひこれを使っていただきながら各社さんと一緒に衛星データ利用を進めていけると良いなと考えております。

観測頻度への挑戦

さくら山崎:Tellusを運営している中で、よく聞かれるのが人工衛星の観測頻度です。

あまりご存じでない方だと、人工衛星ってリアルタイムに24時間撮影されていると思われている方も多いのですが、人工衛星は地球の周りを周回しているので、実際には数日に1回とかの頻度になってきますよね。

このユーザーが期待する観測頻度と、実際の人工衛星の観測頻度のギャップはどのように埋めていこうと考えられていますでしょうか。

© JAPAN SPACE IMAGING CORPORATION

JSI上田:こちらの図は、JSIで扱っている衛星の観測頻度を縦軸、地上分解能(解像度)を横軸にマッピングしたものです。

図の上段中央に「小型衛星コンステレーション」と囲んでいる部分は、来年度以降Tellusでも扱っていきたいとご紹介したBlackSky社とCapella社のデータで、1日に何度も衛星画像が撮れる時代になってくると思います。

また、図の一番右側に「高分解能コンステレーション」と示している部分は、Tellusでも販売を開始したMaxar社が計画する、新しい衛星プロジェクト「Legion」で、衛星を6機打ち上げる予定ですので、観測頻度は高まっていきます。

このCapella社、BlackSky社が目指す方向と、Maxar社が目指す方向はちょっと違っていまして、前者は多頻度で撮ってとにかく情報をすぐにお渡しするっていうところにフォーカスしていますし、Maxar社は高性能(高解像度)の衛星を、これまでよりは観測頻度をあげて、お客様ニーズに応えていこうということをやっていますので、使い分けをしていただければと思っております。

JEOSS堀内:JEOSSで扱っているSAR画像だと、今の技術では、時系列のデータを使って変化抽出をしようとすると、同じセンサー(衛星)で同じ撮像条件で撮ったもの同士でないと、精度の良い結果が得られないというのが現実だと思います。

それに対して、超小型衛星を数多く打ち上げて同じセンサー(衛星)の数を増やすというのも一つのアプローチですが、もう一つのアプローチとして画像を処理する方で解決する方法もあると思っています。

つまり、衛星や撮像条件が違っても、変化情報を精度よく取り出せる技術があれば、必ずしも自社でたくさん衛星を持つ必要はなくて、世界中にあるたくさんの衛星を、あたかも自分の衛星であるかのように使って、そこから必要な情報を得るというアプローチがあり得ると思っています。

JEOSSの親会社であるNECでは今そういった技術開発に取り組んでおりまして、私共としては、それを活用して、世の中の他の皆さんが飛ばしている衛星を使って撮像頻度を上げる世界にしたいなと考えております。

衛星データを購入する手間を省く

さくら山崎:衛星データを実際に調達する時に、一般的な商品よりも衛星データを買う際の事務作業が多く、調達までのコストが高いというお客様の声も伺っています。。また、他社の衛星データと比較したいというような声も聞こえてきています。

このあたりの衛星データ調達のプロセスについてご意見伺えますでしょうか。

JEOSS堀内:今の時点では、衛星のことをよく知らないお客様にとって、衛星画像を買うというのは、それだけで一つ大きなチャレンジだと思います。

単純に、どこの場所の衛星画像を撮って欲しいだけでは、我々も「はい、わかりました」と言えなくて、どういう軌道での撮影がいいのかなど様々な条件を設定いただく必要があって、そこまでやって初めて衛星で撮影できるかできないかを我々の方で検討することになります。これは非常にストレスフルですよね。

そういったところを、今回のTellusで、一般の方々が分かりやすい環境や方法でデータを買っていただける、アクセスできるというその枠組みを作っていただくことは、非常に我々としてはありがたいことだと思っています。

パスコ古田:社内決裁も含めて、衛星データを比較して、自分たちの課題解決に最適なデータがどれかというところが、簡単に導き出せることを求められているんではないかなと思います。

しかし、実態としては、今の衛星データプロバイダは衛星データ利用者の皆様に選択肢を提示できておらず、自社の衛星データを決め打ちで提供しているところがあって、複数の企業に依頼をするっていうのは結構ハードルが高いのかなと思っております。

あと衛星データはそのものが、かなり容量として大きくて重たいものなので、納品もハードディスクやUSBでの物理納品など手間がかかるところかと思います。

そういったようなところが、Tellusのクラウド環境の中で効率化できるといいんじゃないかなと考えております。

JSI上田:こういう言い方が適切かどうかわからないんですけど、さくらインターネットさんには、ぜひ衛星画像業界の価格.comになっていただければなと。

要はユーザーが来て、いつのどこの場所の画像が見たいというのだけ指定していただければ、それに対して使える画像がズラッと出てくる。将来的には、来週の何日にここでイベントがあるから、この画像が欲しいんだ。どこの画像を、どこの衛星が撮影する機会があるかといった、そんな検索ができると良いですよね。

もっと言うと、ユーザー様のコミュニティの中で、例えばこの画像をこういうアルゴリズムにかけたらこんな情報とれたとか、こんな面白いことがわかったとかいう情報交換の場にもなっていただける、そういうことによって、この業界全体の活性化になるだろうと思っております。

衛星データ利用促進に必要なプレーヤーとは?

さくら山崎:ここからは、衛星データを使ったソリューションに関する議論をしていければと思います。

©さくらインターネット

衛星データ利用の産業構造図は上図のように整理できるかなと思っています。

本日登壇いただいている3社様はいずれも衛星データを提供されている、一番上の層の「衛星データプロバイダー」の皆様です。

2階層目の衛星データを解析するクラウド環境や複数の衛星データを提供するプラットフォーマーとしては、Tellus以外にも、Google Earth Engineや、ヨーロッパの衛星データプラットフォームであるCopernicus DIASなどがあります。

一番下の3階層目に、衛星データを使ったソリューションを提供する「ソリューションプロバイダー」の皆さんがいて、ここの階層には本日いらっしゃるパスコさんもソリューションも作られていますし、アメリカのOrbital Insightとか、時価総額だと400億ドル、日本円で5兆円※を超えているPalantir Technologiesさんがいらっしゃいます。

このような産業構造の中でどのように協力しながら業界全体を発展させていくか、コメントをいただけないでしょうか。

※時価総額は2021年11月2日時点
https://www.buffett-code.com/company/us/0001321655/

JSI上田:エンドユーザーにリーチするためには、その業界においてどんな仕事をされているのかというところをしっかり理解して、ペインポイントを把握して、そこに対して衛星画像なり、そこから抽出した情報をどう使えば、業務の中にうまく組み込めるのか、そういう業務ソリューションを提案して構築していけるような方々と組んでいかなければならないと感じております。

つまり、Tellus上で、ユーザーの方々が集まり、いろんなアルゴリズムを開発して、そういった方々と組むとか、あるいは業務サービスをWeb上で、昔で言うとASP(アプリケーションサービスプロバイダ)みたいな形で提供している会社さんとか、あるいはコンサル会社さんとかと新たに組んでいくことで、この市場の裾野は広がっていくのではないかと思っております。

JEOSS堀内:この産業構造をトマト農家に例えると、一番上が農家、食材を作る人たちで、真ん中が市場でありスーパーマーケット、一番下がレストランという様に見えました。

どこがその主導権を握るというか、というのは、おそらくマーケットの成熟度によって変わってくるんだろうなと。

衛星データ利用はまだまだ黎明期ですので、それぞれの役割のプレーヤーがお互いの連携を考えていくというフェーズだろうと思います。そうすると、私はプラットフォーマーが、農家とレストランを結びつけるハブとなっていただくっていうのが、まずは発展の姿かなと思いました。

パスコ古田:ソリューションプロバイダーとしてのパスコは、衛星データだけではなく、ドローンや航空写真、車両のデータなどお客様に応じて、データを使い分けるというようなことをやっています。

そういう中で、衛星データの利用を一層広げていくというためには、プラットフォーマーのところで、いろいろな新しい付加価値というかPoC(Proof of Cocept:概念実証)も含めて、今までできなかったことがクリアできるようなイノベーションが生まれる必要があるかと考えております。

PoC(Proof of Cocept:概念実証)の段階で、衛星データの費用が必要ということになると、なかなかうまく進まないと思いますので、そこの課金モデルをどうしていくかというところが非常に重要な要素かなと思っております。

そういう実証で衛星データを使う分には極力、お金をかけなくてもできて、その代わり、ビジネスが生まれたときには、それなりの課金ができるというようなことを、どう実現できるかというところが一番重要なんじゃないかなと思っております。

今それをちゃんと実現できているプラットフォームがあるかというと、なかなかまだ見当たらないので、Tellusで世界に先駆けて実現するということができたらいいなと思っております。

さくら山崎:我々としては、今「てるさぽ」という枠組みで、衛星データを使った新しいアプリケーションを作る企業さんの支援をさせていただいておりますので、そういった実際に衛星データを使う企業さんからいただく、「こういったデータが欲しい」とか、「こういう分解度のこういう観測条件で観測して欲しい」というようなフィードバックは、ぜひ各社様と共有して発展させていければと考えております。

複数企業で組むバーチャルコンステレーション

さくら山崎:あと、衛星データの災害時の利用って、いろんな衛星データプロバイダさんが被災地の様子を撮影して下さるんですけど、各社間の調整ができていないので、同じ場所を撮影してしまう、というようなことがあるんですよね。

Tellusではまだそういうシステムは持っていないのですが、将来的には、各社の衛星の撮影場所やタイミングを調整させていただいて、衛星データの重複が無いようにする、いわゆる「バーチャルコンステレーション(仮想的に複数の衛星が協調して撮影する)」になっていくようなことにもチャレンジしたいなと思っております。

JEOSS堀内:スーパーでよく最近、鍋の具材セットみたいなのを売っているじゃないですか。消費者のニーズにそのままダイレクトに結び付く形で、パッケージ化を行って、物を提供するっていうのに近いのかなと思っていて、そういった役割はプラットフォーマーでないとできないことだと思いますし、ぜひ、それはやっていただけるのがいいなと思います。

JSI上田:Tellusというプラットフォーム上で、複数の衛星を一括で管理して、撮影したい場所が次撮れるのはいつなんだというようなことが、将来的にはできるようになってくると思いますので、ユーザーの皆様の利便性も上がってくるでしょうし、業界全体の発展にも繋がっていくのかなと思っております。

©さくらインターネット

衛星データ利用のミライ

さくら山崎:今後、各社さんが追求したい夢、こうなったらいいなというものがあれば、最後に一言ずついただけますでしょうか。

JSI上田:我々、日本スペースイメージングは、設立当初から海外の衛星データプロバイダと組んで、彼らの画像を国内で売るっていうことがメインの仕事だったわけですけど、ここにきて、ベンチャー企業も含めて、日本の新しい衛星が打ち上がってくるという夢のある話も多々、出てきております。

そういった日本の衛星データプロバイダさんと組んで、今度は我々が培ってきたチャネルを生かして、日本の衛星データを海外に売っていくことに、ぜひ取り組んでいきたいなと思っております。

既にJEOSSさんとはやらせていただいているんですけれども、海外の衛星と日本の衛星を組み合わせたソリューションを世界のお客様にご提供するところを、さくらインターネットさんとぜひ一緒にやらせていただければなと思っております。

JEOSS堀内:会社としては、自分たちで衛星を所有して、運用するというメリットは生かしつつ、世の中に今後たくさん出てくるだろう衛星をあたかも自分の衛星であるかのように横串を通して使ってそれによるサービス提供、どちらかといえばソリューションプロバイダーに近いところをやりたいと考えています。

ちょっとおまけに、個人としての夢をここであえて言うと、リアルタイムGoogle Earthと言うか、もう完全に、世界中どこでも自分の家にいながら、見ることができる世界、もっと言うと、そこにアバターがいて、例えば臭いであるとか触覚であるとか、そこまで全部わかってしまうというような世界が来ると、単純に面白いことが起きそうだなと思っております。

パスコ古田:個人の夢としては、やはり全世界で通用するソリューションを作りたいと思っています。

そのためにも、日本の土地って最適なんじゃないかなと思っていて、狭い国土ですけど、様々な四季があって、いろいろな地形があって、その中で多くの人が暮らして、さらに、そこで様々な情報が取れる。パスコはそこで航空写真もドローンも撮っていて、3Dのデータを作っています。そういうエリアとデータをたくさん持っている中で、ローカルで本当に強いソリューションが生まれて、そのソリューションを世界に展開していきたいですね。

もちろん、世界に展開するときには、Tellusの中の衛星データ、これをフルに活用しながら、全世界に展開していくということができるのかなと考えております。

東南アジア等で、中山間みたいなところに行ったときに、日本のそういうサービスを使って、今まで焼畑農業だったけれども、里山の事業モデル、農家があって、林業があって、畜産業があって、うまく回っている、そんな話を聞けたら嬉しいなと考えております。

さくら山崎:ありがとうございます。Tellusとしては、衛星データプロバイダの皆様と一緒にソリューション作っていきたいなと思っています。

宇宙産業や衛星データってまだまだビジネスとして利益を出せているかというとそうではないところもあるかと思います。、皆さんとちゃんと価値を市場に提供して、その価値を認めていただいてちゃんと買って頂く、当たり前のビジネスを追求したいと思いますので、引き続きよろしくお願いします。今日はありがとうございました。

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