宙畑 Sorabatake

ニュース

トルコ宇宙機関とSierra Spaceらが連携。有人宇宙飛行や月面プログラム等で協力へ【宇宙ビジネスニュース】

【2022年7月4日配信】一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを宙畑編集部員がわかりやすく解説します。

6月29日、宇宙往還機や商業宇宙ステーションの開発に取り組むSierra Spaceと、トルコ宇宙機関、Sierra Spaceの親会社であるSierra Nevada Corporationの関連会社でエンジニアリングソリューションの開発を手掛けるESEN Sistem Entegrasyon(ESEN)の3者が覚書きを交わしたことが発表されました。

この覚書には以下の取り組みについて協力することが明記されています。

・リモートセンシング、推進システム、有人宇宙システム、宇宙通信などの分野における宇宙技術およびアプリケーション
・地球低軌道上での宇宙環境利用(Sierra Spaceの宇宙居住モジュールの利用を含む)
・地球低軌道および月へ輸送
・宇宙関連ビジネス・ベンチャー、研究開発、技術革新、科学におけるトルコの産業界や学術機関との連携およびインキュベーション

トルコ宇宙機関のSerdar Hüseyin Yıldırım長官は、

「Sierra Spaceのスキルと技術を活用することで、我々(トルコ)の産業と将来の宇宙プロジェクトに多大な利益をもたらすことができます」

とコメントしています。

トルコは2021年2月にエルドアン大統領が「国家宇宙計画」を発表しました。国家宇宙計画には、2023年末に国産のハイブリットロケットを打ち上げ、月面着陸を実施するなど、野心的な目標が掲げられていました。また、2021年10月には、JAXAとトルコ宇宙機関が協力関係の発展を目的とした覚書を交わしていて、トルコが宇宙開発に力を注ごうとしている姿勢がうかがえます。

各国の宇宙機関との協力に加えて、海外の宇宙開発企業との連携や呼び込むことは、宇宙分野での産業創出を目指す国にとっての新しい選択肢になりつつあるのかもしれません。

宙畑編集部のおすすめ関連記事

今週の宇宙ニュース

参考

Sierra Space Partners with Turkish Space Agency and ESEN Sistem Entegrasyon on Low-Earth Orbit, Lunar and Astronaut Programs

トルコが宇宙プログラム、23年に月面着陸目指す

JAXAとトルコ宇宙機関(TUA)間の協力覚書の締結について(2021年10月28日更新)

Share

衛生データに無料で触れる Tellusを試してみましょう 登録して使ってみる