OneWebがRelativity Spaceと打ち上げ契約を締結。世界が注目する3Dプリンターロケットの魅力とは？【宇宙ビジネスニュース】
【2022年7月4日配信】一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを宙畑編集部員がわかりやすく解説します。
6月30日、通信衛星コンステレーションの開発に取り組んでいるOneWebがRelativity Spaceと複数回の打ち上げ契約を締結したと発表しました。
Relativity Spaceはロケット全体を3Dプリンターで製造することを目指すスタートアップ企業です。Relativity Space によると、3Dプリンターと自律型ロボット、機械学習などの技術を組み合わせることで、一般的に18カ月以上かかると言われているロケットの製造期間を60日以内に短縮できます。
OneWebの衛星が搭載される予定のRelativity Spaceの「Terran R」は、2021年6月にRelativity SpaceがシリーズEラウンドの資金調達をした際に発表された新型ロケットです。Terran Rは地球低軌道に20トンのペイロードを輸送することができ、2025年から運用が始まる予定とされています。
OneWebは同じく通信衛星サービスを手掛ける競合企業のSpaceXと打ち上げ契約を結んでいます。OneWebがSpaceXよりも高い事業の利益率を実現するには、今後の輸送コストの削減を図ることが急務だったのではないかと推測できます。
OneWebがSpaceXと打ち上げ契約を締結【宇宙ビジネスニュース】
Relativity Spaceによると、OneWebを含め5社とTerran Rによる打ち上げ契約を締結していて、契約額の総額は12億ドル（約1600億円）以上に上ります。
Relativity Spaceは、同社が開発した初のロケット「Terran 1」を2022年内に打ち上げる予定です。この打ち上げの結果次第では、さらにRelativity Spaceに注目が集まるのではないかと考えられます。
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参考
Relativity Space and OneWeb sign multi-launch agreement for Terran R
RELATIVITY AND ONEWEB SIGN MULTI-LAUNCH AGREEMENT FOR TERRAN R
