Virgin Galacticが宇宙船の輸送を担う新型母船の製造をAurora Flight Sciencesに委託【宇宙ビジネスニュース】
【2022年7月11日配信】一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを宙畑編集部員がわかりやすく解説します。
Virgin Galacticが宇宙船の輸送を担う新型母船の製造をAurora Flight Sciencesに委託
有人宇宙旅行事業を展開するVirgin Galactic(NYSE:SPCE)が、Boeingの子会社であるAurora Flight Sciencesとパートナー契約を締結し、宇宙船を上空まで輸送する新型母船2機の製造委託をすると発表しました。
Virgin Galacticが開発する宇宙船VSS Unityは、航空機をベースに開発された母船であるVMS Eveで高度約10kmまで運搬された後、高度約86kmまで上昇し、宇宙旅行体験を提供します。
バージニア州に本社を構えるAurora Flight Sciencesは、30年以上にわたる航空機の製造経験を持ち、斬新な航空機設計と複雑な複合材の活用を強みとしています。すでに新たに開発する母船の設計仕様は確定しており、Aurora Flight Sciencesは直ちに製造を開始することができるとのことです。
Virgin GalacticのCEOであるMichael Colglazier氏は、今回の発表について以下のコメントを出しています。
Our next generation motherships are integral to scaling our operations. Supported by the scale and strength of Boeing, Aurora is the ideal manufacturing partner for us as we build our fleet to support 400 flights per year at Spaceport America.
(訳:次世代の母船は、私たちの事業を拡大するために不可欠なものです。Boeingの支援を持つAuroraは、Spaceport Americaからの年間400回の宇宙飛行を目指す私たちにとって、理想的な製造パートナーです。)
新しい母船の一つは、2025年の就航を予定しています。Virgin Galacticの商業宇宙飛行は、2023年第1四半期の予定です。日本からも搭乗券の購入者がいる同社の商業宇宙旅行は、もうすぐそこまで来ています。
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