楽天モバイルが出資するAST SpaceMobile、携帯電話と直接5G通信できる試験衛星の大型アンテナの展開に成功【宇宙ビジネスニュース】
【2022年11月21日配信】一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを宙畑編集部員がわかりやすく解説します。
低軌道衛星を活用した携帯電話向けの通信サービスの普及が進んでいます。
11月14日、衛星通信事業者AST SpaceMobileは、2022年9月に打ち上げた試験衛星「BlueWalker 3」のアンテナを軌道上で展開することに成功したと発表しました。
BlueWalker 3のアンテナのサイズは、軌道上で展開された商用通信衛星のなかで最大です。携帯電話と直接5G通信ができるよう設計されています。
AST SpaceMobileは、ボーダフォングループや楽天モバイル、AT&T、オレンジをはじめ、全世界で18億人以上の既存加入者を持つモバイルネットワーク事業者と契約を結んでいるといいます。国内で約546万件(2022年6月時点)の回線契約数を持つ楽天モバイルは、AST SpaceMobileの衛星通信サービスの導入によるカバーエリア拡大を目指し、出資もしています。
楽天モバイルのCEO兼AST SpaceMobileの取締役のタレック・アミン氏は
「私たちのミッションは、モバイル接続へのアクセスを民主化することです。AST SpaceMobileが災害対策に貢献し、日本のお客様を100%カバーするという当社の目標を達成する可能性があることを大変嬉しく思っています。また、AST SpaceMobileの仮想化された無線ネットワーク技術を統合し、世界中に接続性を提供することに貢献できることを楽しみにしています」
とコメントしています。
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参考
AST SpaceMobile Deploys Largest-Ever Commercial Communications Array in Low Earth Orbit