宙畑 Sorabatake

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国際線LCC・ZIPAIR、JAXAの全球降水マップを活用した新機能で航空機の被雷リスクを軽減へ【宇宙ビジネスニュース】

【2024年3月4日配信】一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを宙畑編集部員がわかりやすく解説します。

2月28日、JAXAと国際線専門の格安航空会社ZIPAIR Tokyo(以下ZIPAIR)と、天気総合情報サイト『ライフレンジャー天気』やゲリラ豪雨検知アプリ『3D雨雲ウォッチ』などを手掛けるコンテンツプロバイダーのエムティーアイの3者は、航空機の運航における被雷リスクを軽減すべく、気象データの軽量化と雨雲情報の可視化に向け連携を開始したことを発表しました。

Credit : ZIPAIR/エムティーアイ/JAXA

雷は航空機が帯電した雲に近づくことで誘発されることが多く、日本国内では年間数百件の被雷被害が発生しており、被雷リスクを予測し回避する対策が喫緊の課題となっていたといいます。被雷リスク予測のためには、刻一刻と変化する気象状況をリアルタイムに把握する必要がありますが、航空機のコックピット内では電波干渉の観点から通信が制限されており、最新状況を確認できる気象サービスをネットワーク経由で利用することは難しい状況にありました。

そこで今回の取り組みでは、エムティーアイが提供する航空気象サービス『3DARVI』にJAXAが開発した衛星全球降水マップ「GSMaP」を搭載し、コックピット内の通信環境下での利用を可能にした新たな機能「IN FLIGHTモード」を開発しました。

宙畑メモ 衛星全球降水マップ「GSMaP」
JAXAは、全球降水観測計画(GPM)主衛星を中心として、水循環変動観測衛星「しずく」や米国や欧州から提供されるマイクロ波放射計データや静止気象衛星データを組み合わせることで、準リアルタイムで高精度高分解能の全球降水マップ「GSMaP」 を提供しています。
参考 全球降水マップ「GSMaP」

これにより、パイロットは飛行中のコックピットから最新の悪天候情報を確認できるようになり、より安全な運航ルートを選択できるようになります。

今回開発したIN FLIGHTモードは、2024年4月以降体制が整い次第ZIPAIRで運用を開始する予定だということです。

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