Satellogic、アジア市場に熱視線。インドの航空宇宙企業と提携し、地球観測衛星を開発【宇宙ビジネスニュース】
【2024年4月22日配信】一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを宙畑編集部員がわかりやすく解説します。
4月7日、SpaceXのFalcon9ロケットによる中傾斜軌道専用のライドシェアミッション「Bandwagon-1」で11機の衛星が打ち上げられました。
搭載衛星のひとつである「TSAT-1A」は、ウルグアイ発のベンチャーで、アメリカやオランダ、スペインなどに拠点を持つSatellogicとインドの大手航空宇宙企業Tata Advanced Systems(TASL)が開発した、分解能が1m以下(サブメートル級)の光学衛星です。TSAT-1Aはインド南西部のカルナータカ州にあるTASLの工場で組み立てられました。
SatellogicとTASLは、インドの宇宙技術能力の確立を目指して2023年11月に提携を発表していました。
4月15日にSatellogicが発表した2023年の業績報告で、同社のマット・ターマン社長は「この提携はTASLの衛星戦略の第一歩であり、急成長するインドの防衛・商業市場に私たちが参入するための重要なマイルストーンです」と説明しています。
また、Satellogicは、マレーシア・クアラルンプールに拠点を置くエネルギー会社Uzmaとの提携も2023年12月に発表しました。Satellogicが設計・開発する地球観測衛星「UzmaSAT-1」を2024年後半に打ち上げる予定で、Uzmaは同衛星やSatellogicの衛星コンステレーションが観測するデータにアクセスできるようになります。
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参考
Tata Advanced Systems Limited and Satellogic Announce TSAT-1A Satellite Launch Success
Tata Advanced Systems and Satellogic Sign Strategic Contract to Build LEO Satellites in India
Satellogic Reports Full Year 2023 Financial Results and Provides Business Update