Space BDと千代田化工建設が業務提携、宇宙環境利活用の拡大と日本の宇宙産業の国際競争力向上を目指す
宇宙関連サービスを手がけるSpace BD株式会社と、総合エンジニアリング企業の千代田化工建設株式会社は、宇宙商業利用分野における業務提携基本合意書を締結。その概要をまとめました。
2025年5月16日、宇宙関連サービスを手がけるSpace BD株式会社と、総合エンジニアリング企業の千代田化工建設株式会社は、宇宙商業利用分野における業務提携基本合意書を締結しました。

Space BDは、超小型衛星の打上げ支援や国際宇宙ステーション(ISS)を活用したライフサイエンス実験支援、船外プラットフォームを利用した各種実験・実証機会の提供ビジネスや、宇宙ビジネス人材育成プログラムの提供など、多様な宇宙関連事業を展開している宇宙ベンチャーです。
千代田化工建設は、ISS向けのライフサイエンス関連実証・分析装置や、画像・データ通信装置などの宇宙用機器開発・製作、運用・技術支援に携わってきました。
本提携で両社の強みを融合することにより、宇宙環境利活用の拡大と日本の宇宙産業の国際競争力向上に貢献することを目指しています。具体的には以下の業務提携を行うとプレスリリースでは示されていました。
1.宇宙インフラの開発・運用
・企業・研究機関向けの宇宙環境利用プラットフォームの構築
・地球低軌道(LEO:Low Earth Orbit)における高い事業性を有するインフラの開発
2.商業宇宙ビジネスの推進
・設計支援などを通じた小型人工衛星関連スタートアップの支援
・産学官連携による新規事業の創出
3. サステナビリティへの貢献
・衛星データを利活用した産業活動の効率化
・次世代の宇宙エンジニア人材派遣業の検討
また、日本国内のみならず、国際的な宇宙開発プロジェクトにも積極的に関与し、グローバルな宇宙市場の成長も視野に入れているとのこと。
ISSが2030年で退役する計画となっている中で、ポストISSに関する話題が高まっている昨今。商業宇宙ビジネス分野での日本のプレゼンスを高め、衛星データ活用や次世代を担う人材育成といった持続可能な社会の発展に寄与する重要な一歩として、今後の動向にも注目です。