「IoS」って何の略? 第12回「今週のSPACE ENGLISH」
3,000億円の市場価値を宇宙ビジネスに生み出す可能性を秘めている「IoS」とは。今週はこのキーワード関連の英単語が4つ登場しました。
英語が苦手で最新の宇宙ビジネス情報をキャッチするのに四苦八苦。そんな宙畑編集部員T.N.と一緒に、宇宙ビジネスで使用される英単語を学ぶ本連載。
今週は6/10~6/16の7日間で『SpaceNews』内で最も頻繁に出現した英単語(※これまでに同連載でご紹介した英単語を除く)を10個ご紹介します。
それではさっそく、Let’s 今週のSPACE ENGLISH!!
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集計対象記事:『SpaceNews』で該当期間に公開された記事のすべて
集計期間:2018/6/10~2018/6/16
※()内の数字は該当期間の登場回数です
1.servicing(52)
サービス(提供)、整備。
今回「servicing」が頻出英単語としてトップに躍り出たのは「In-Orbit Servicing(IoS) = 軌道上サービス」の話題の記事が多く登場したからである。
軌道上サービスとは、文字通り軌道上で衛星に対して行うサービスのことである。たとえば燃料が尽きてしまいそうな衛星に燃料を補給したり、すでに運用が終わった衛星を致命的なデブリとなる前に安全に軌道から外して大気圏に落とすなどのサービスが構想されている。
2.policy(39)
政策。これまでに登場した「bil = 法案」「house = 下院」のように、国の動きは宇宙ビジネスの発展と密接な関係にある。
そのため、各国の宇宙政策が発表されるたびに注目が集まるのだ。
3.vehicle(34)
乗り物、車両。
「launch vehicle」でロケットを指すこともあれば、衛星やモジュールなど、地球空間を移動する移動体のことを総称して「vehicle」と呼ぶこともあり、文脈をきちんと理解することが必要な英単語である。
4.extension(28)
拡張、延伸。
これは先に紹介した軌道上サービスのお話で登場した英単語。軌道上サービスで衛星の寿命を延ばすための燃料補給や軌道維持のことを総称して「Life Extension = 延命」と表されている。
5.life(25)
生命、命、寿命。
「extension」とセットで「Life Extension」が記事本文中に多用されていたため、頻出英単語にランクイン。
6.council(25)
会議、協議会。
第4回「今週のSPACE ENGLISH」でちらっとご紹介した「National Space Council(NSpC) = 国家宇宙会議」の話題が今回記事になっており、頻出英単語にランクインしていた。
あらためての紹介になるが、「National Space Council(NSpC)」はアメリカの宇宙政策について大統領にアドバイスをすること、民生、商業、国家安全保障の各宇宙分野の政策調整を図ること等を目的として、1989 年に設置されたものである。
7.programs(24)
第3回「今週のSPACE ENGLISH」で紹介した「program = 計画、予定」の複数形。
8.smc(22)
「Space and Missile systems Center = 宇宙ミサイルシステムセンター」の頭文字をとったもの。アメリカ空軍組織のひとつであり、デルタロケットやICBMの開発に携わり、軍事衛星などの運用支援なども行っている。
9.china(22)
中国。
「急成長する中国の宇宙開発~注目民間ロケット企業と世界初への挑戦~」でご紹介したように、既存ビジネスに限らず、宇宙開発においても中国の躍進は目覚ましいものがある。今後の中国の動向には引き続き注目していきたい。
10.operators(22)
運用者、操作員。
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以上、第12回「今週のSPACE ENGLISH」いかがだったでしょうか。
次回の「今週のSPACE ENGLISH」は7/1(日)に6/17(日)~6/23(土)に公開された「SpaceNews」記事の最頻出英単語TOP10(これまでに紹介した英単語は除外)をご紹介します。
これまで英語が苦手でなかなか海外の宇宙ニュースを敬遠していたという方も、「今週のSPACE ENGLISH」で少しずつ宇宙英単語を学んで海外の宇宙ニュースにチャレンジしてみましょう!
※これまでの「今週のSPACEENGLISH」はこちら