フランスがアルテミス協定の20ヵ国目の署名国に。仏宇宙研究センター設立60周年記念式典で【宇宙ビジネスニュース】
【2022年6月13日配信】一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを宙畑編集部員がわかりやすく解説します。
6月7日、アメリカ・ワシントンD.C.にあるフランス大使公邸で、フランス国立宇宙研究センター(CNES)の設立60周年記念式典が開催され、そのなかでCNESの会長兼CEOであるフィリップ・バティスト氏がアルテミス協定(Artemis Accords)に署名しました。
宙畑メモ アルテミス協定
有人月面着陸を目指すアルテミス計画を見据え、宇宙利用の基本原則をまとめたものです。米国、日本、カナダ、英国、イタリア、ルクセンブルク、オーストラリア、UAEが2020年10月に署名。その後、ウクライナと韓国、ニュージーランド、ポーランドらが署名し、フランスは20カ国目の署名国となりました。
フランスのアルテミス協定への署名を巡っては、2021年11月にカラマ・ハリス米副大統領とエマニュエル・マクロン大統領が会談した際に、アルテミス協定への署名に関心を持っているとマクロン大統領が伝えていたことを複数のメディアが報じていました。
宇宙開発主要国の一国であるフランスがアルテミス協定に加わったことで、同協定はより強固なものになったと言えるでしょう。アルテミス協定の署名国が続々と増えるなか、今後は、フランスと並ぶ欧州の宇宙開発主要国であるドイツがどのような姿勢を示していくのかに注目が集まりそうです。
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参考
FRANCE SIGNS UP TO ARTEMIS ACCORDS AND JOINS INTERNATIONAL SPACE EXPLORATION PROGRAMME
France Becomes Twentieth Nation to Sign the Artemis Accords
Harris: France wants to join the Artemis Accords, a major space-exploration pact