令和5年度「地域の課題解決を目的とした衛星データ無料利用事業者」の第2回公募開始
経済産業省が、北海道、富山県、福井県、山口県、九州地方を対象として地域の課題解決を目的にさまざまな衛星データを無料で利用できる事業者の公募を開始しました。公募の概要とTellusで利用が可能になる衛星データを紹介します。
令和5年度(2023年度)第2回「衛星データの無料利用事業者」を募集開始
経済産業省は、「衛星データ利用環境整備・ソリューション開発支援事業」として、衛星データ等を活用した課題解決のためのソリューション開発を目的に、地方公共団体・企業・団体からニーズ情報の提供を踏まえ選定した地域において、さまざまな衛星データを無料で利用することができる事業者の募集を開始しました。
近年、小型衛星を中心とした人工衛星の打ち上げ機会の拡大により、衛星データの質や量が向上しています。これに伴い、さまざまな分野で衛星データを利用した社会課題解決が期待されています。
しかし、「衛星データの観測頻度や解像度が充分ではない」「利用できるデータの種類がデータプラットフォーム上で足りていない」など、まだまだ充分に利用しやすい状況になっているとは言えない状況にあります。
こういった背景から、衛星データを活用した様々な産業の生産性向上にコミットする複数の地域(北海道、富山県、福井県、山口県、九州地方)において、ソリューション開発に必要な衛星データを課題・テーマを絞り一括調達したものを、衛星データプラットフォーム「Tellus」上で無料で利用することができる事業者を募集します。
第1回として、5月8日(月)~22日(月)までの公募をしていましたが、
第2回として、8月1日(火)~21日(月)13:00まで公募が開始されました。
公募が開始されてから徐々に利用できるデータも増えておりますので
詳細は以下のページの公募詳細ページをご確認ください。
衛星データの種類と対象エリア
今回の事業で提供される衛星データは、衛星データプラットフォーム「Tellus」で提供されます。
現在、提供予定の衛星データと対象エリアは以下となります。
提供予定の衛星データ
光学衛星
・アクセルスペース「GRUS」
・Maxar「WorldView/GeoEye」シリーズ
・Airbus「Pleiades」シリーズ
・Airbus「SPOT」シリーズ
SAR衛星
・JAXA「ALOS-2」
・Synspective「StriX」シリーズ
・QPS研究所「イザナミ」
・JEOSS「ASNARO-2」
その他、Tellusに搭載されている各種データをご利用いただけます。
衛星データの詳細は、Tellusのサイトからご確認ください。
対象エリア
北海道、富山県、福井県、山口県、九州地方(熊本県、福岡県、大分県、鹿児島県、佐賀県、長崎県)
採択された事業者には、Tellus Satellite Data Travelerで、上記衛星データの検索・閲覧が可能になるほか、Tellusのクラウド環境上でTellusに搭載されている衛星データを含めた、地理空間情報の閲覧・編集・分析が可能なオープンソースソフトウェアQGIS(Tellus Satellite Data Master with QGIS)を利用することができます。
Tellus Satellite Data Master with QGISがどのように使うことができるかは以下の記事をご覧ください。
「Tellusの衛星データを使ったQGIS解析ハンズオン」イベントレポートと衛星データ解析方法の紹介
さいごに
公募詳細ページには、過去に検討された衛星データの利用事例が、森林管理・海洋漁業・都市計画など分野別に紹介されているほか、FAQなども確認することができます。
また、利用可能な衛星データは適宜追加されています。ぜひ最新情報を公募詳細ページにてご確認ください。
今回の公募をきっかけにどんなことに衛星データを利用できるか検討してみてはいかがでしょうか。