宇宙から4K画像・映像を地球へ。NASA、アルテミスIIIのオリオン宇宙船にSpaceXのStarlinkレーザー通信技術を採用【宇宙ビジネスニュース】
2026年7月16日、NASAはアルテミスIIIミッションのレーザー通信サービスの提供事業者にSpaceXを採用すると発表しました。オリオン宇宙船の外部に、Starlinkにも搭載されている小型レーザー端末を2台搭載することで、4K画像・映像をヒューストンのジョンソン宇宙センターへダウンリンク(送信)することが可能となります。
2026年7月16日、NASAはアルテミスIIIミッションのレーザー通信サービスの提供事業者にSpaceXを採用すると発表しました。
オリオン宇宙船の外部に、Starlinkにも搭載されている小型レーザー端末を2台搭載することで、4K画像・映像をヒューストンのジョンソン宇宙センターへダウンリンク(送信)することが可能となります。
宙畑メモ:オリオン宇宙船
深宇宙探査用に設計されたNASAの有人宇宙船。最大4名の宇宙飛行士が搭乗でき、最長21日間の宇宙滞在が可能です。Lockheed Martinが設計・製造を担当し、サービスモジュール(宇宙船の動力源であり、電力、推進力、熱制御、空気、水を供給する部分)は欧州宇宙機関(ESA)の提供のもとAirbusが製造しています。
アルテミス計画は、月面に人が暮らすための拠点を築き、その先の火星探査への足がかりとすることを目指すNASAの大型プログラムです。段階的に複数のミッションに分かれています。3回目のミッションであるアルテミスIIIは、2027年に実行予定で、宇宙飛行士4名がオリオンに搭乗します。
このミッションでは、月面着陸に必要な商用有人着陸システム試験機とオリオンのランデブー・ドッキング能力を検証する予定です。NASAはこの様子を画像・映像で映し、レーザー通信で地上へ伝送します。
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新たに搭載される2台の小型レーザー端末は、オリオンに既に設置されている通信システムを補完します。リリースによると、レーザー通信は1回のダウンリンクで従来の無線周波数通信より多くのデータを送信できるとされています。
NASAは既にアルテミスIIでレーザー通信システムを実証しています。オリオンが地上端末との見通しを確保している間に、高精細映像や飛行手順書、画像、工学・科学データ、音声通信を、レーザー通信で地球へ送ることに成功しました。
Starlinkはすでに衛星間でレーザー通信を活用しており、稼働中のレーザー端末は25,000台を超えています。この技術が、今回オリオンに追加される小型レーザー端末で活用されています。
また、SpaceXは2025年の有人宇宙飛行ミッションFram2にて、NASA向けにレーザー通信能力を実証しています。この実績も、今回の発表におけるSpaceX採用の決め手のひとつになったと推定されます。
宙畑メモ:Fram2
2025年3月31日にSpaceXが打ち上げた有人極軌道飛行ミッション。同社のドラゴン宇宙船で、民間人宇宙飛行士4名が搭乗しました。北極と南極の上空を通過する極軌道を周回し、4月4日に太平洋へ着水して帰還しました。
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今回のニュースで興味深いのは、衛星通信サービスとして開発されたStarlinkの技術が、有人宇宙船と地上の通信にも応用される点です。
衛星間レーザー通信で培った実績を活用することで、NASAは大型システムを一から開発するコストを抑え、宇宙からの4K画像・映像の伝送を実現できると考えられます。
2028年初頭のアルテミスIVでは有人月面着陸が計画されています。これに向けたランデブー・ドッキング試験の様子が、どのような画像・映像で地球に届けられるのか注目です。
参考記事
NASA Taps SpaceX’s Starlink to Deliver Artemis III Imagery from Orion - NASA

