宙畑 Sorabatake

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頻発する衛星へのサイバー攻撃。ホワイトハウスがセキュリティ強化に関する指令を発表【週刊宇宙ビジネスニュース 8/31〜9/6】

一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを厳選してお届けする連載「週刊宇宙ビジネスニュース」は毎週月曜日更新!

米国 宇宙システムのサイバーセキュリティを強化に向けて指令を発表

9月4日、米国・ホワイトハウスは、宇宙システムのサイバーセキュリティ強化を求める大統領令「Space Policy Directive 5(SPD-5)」を発表しました。

同指令は、宇宙システムは悪意のあるサイバー活動による攻撃を考慮して設計開発されるべきであることや、地上システム、運用技術、情報処理システムの保護などが盛り込まれたガイドラインを含んだ内容になっています。

宇宙利用が活性化してきている近年では、以下の年表に示すように衛星を狙ったサイバー攻撃が散見されるようになってきました。

宇宙システム関連に対するサイバー攻撃年表 Credit : PwC Japan Source : https://www.pwc.com/jp/ja/services/digital-trust/cyber-security-consulting/space-cybersecurity-service.html

SPD-5によって、米国の宇宙システムにおけるサイバーセキュリティを強化していく姿勢が明文化されたことにより、宇宙利用における課題の一つとしての認識が高まり、対策支援サービスの需要も増えていくのではないでしょうか。

NASA 月面開発に向けた原子力発電システムの開発企業を募集予定

Credit : NASA

9月1日に実施された技術・イノベーション・エンジニアリング委員会のプレゼンテーションで、NASAは米国エネルギー省と共同で、月および火星探査で使用する原子力発電子システムの提案を募集する考えを明らかにしました。

昼夜が2週間ごとに訪れる月面では、夜間の間は太陽光発電ができず、代替の発電手段が必要とされています。

NASAとエネルギー省は、2027年に月面に原子力発電システムを設置することを目指し、宇宙における原子力発電のプロジェクトを開始。2018年には高濃縮ウランを使用した技術のデモを実施しました。NASAとエネルギー省は共同で調達を主導し、10月上旬までに正式な提案依頼書を発表する見込みです。

原子力発電は月面での発電手段として有力視される一方で、環境汚染の懸念もあり、関係企業や他国の宇宙機関がどのような姿勢を示すのかに注目が集まります。

宇宙飛行士訓練アプリ会社が成層圏旅行サービスのSpace Perspectiveと提携

9月3日、宇宙飛行士訓練アプリを提供するフィンランドのスタートアップ企業・Space Nationは、訓練の一環としてSpace Perspectiveの成層圏飛行を加えることを発表しました。

Space Perspectiveは、2020年6月に高高度気球による成層圏旅行サービスを発表し、一躍話題となりました。

高高度気球による成層圏旅行サービスのイメージ Credit : Space Perspective

訓練アプリを提供するSpace Nationは、これまでにもアプリで好成績を残したユーザーには月面と環境が近いと言われているアイスランドでの訓練を提供。NASAや民間宇宙ステーションの構築を目指すAxiom Spaceとも提携しています。

宇宙旅行の需要が増える連れて、こういったサービス会社も増えていくのかもしれません。宇宙旅行サービス提供側との提携も進んでいくのではないでしょうか。

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参考

Memorandum on Space Policy Directive-5—Cybersecurity Principles for Space Systems

White House issues cybersecurity space policy

宇宙サイバーセキュリティ対策支援サービス

NASA to seek proposals for lunar nuclear power system