宙畑 Sorabatake

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アルテミス計画に挑む宇宙飛行士が発表。米軍出身者から元教員まで多彩な18名 【週刊宇宙ビジネスニュース 2020/12/7〜12/13】

一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを厳選してお届けする連載「週刊宇宙ビジネスニュース」は毎週月曜日更新!

今週は、月面探査関連のニュースが立て続けに発表された1週間でした。NASAをはじめとする有人月面着陸を計画する政府と、ロボットを月面に送り、探査や資源採掘を目指す民間企業で、今後はますます役割分担が進んでいくのではないかと考えられます。

NASA アルテミス計画に参加する宇宙飛行士18名を選出

12月9日、NASAは有人月面着陸を目指すアルテミス計画へ参加する「アルテミスチーム」と呼ばれる宇宙飛行士18名を発表しました。

選出された宇宙飛行士は、32歳から55歳までの男女9名ずつ。飛行経験がない若手から、宇宙滞在日数が300日を超えるベテランの飛行士、バックグラウンドも多彩な人材が起用されました。

Credit : 宙畑

アルテミスチームの中には、野口 聡一氏とSpaceXの宇宙船クルードラゴンに搭乗し、現在ISSに滞在中のVictor Glover(ビクター・グローバー)氏も含まれています。

NASAは18名を選出した基準は明らかにしていませんが、パートナー国の宇宙飛行士も含め、必要に応じて人材を追加していく方針とのことです。

ispaceがミッションコントロールセンターを日本橋に開設

12月9日、月面開発を目指すispaceは、ミッションコントロールセンター(管制室)を東京都・日本橋に開設したことを発表しました。

日本橋に開設したHAKUTO-Rのミッションコントロールセンター Credit : ispace

ミッションコントロールセンターは、ispaceの従業員約20名で運用される予定で、本番までに6カ月かけて、運用テストやシミュレーションを行うとのことです。欧州宇宙機関(ESA)の宇宙運用センターが保有するアンテナネットワーク通じて、5箇所のアンテナを使用して、ランダー(着陸船)と通信を行う計画です。

これまでも、従業員のほかにプロボノメンバーを起用したり、定期的にファンミーティングを開催したりするなど、オープンな環境で開発を進めてきたispace。ミッションコントロールセンターの場所を日本橋に選んだ理由として、「人が集いやすい場所」であることをあげています。関係企業だけではなく、一般の人もミッションコントロールセンターを見学できるよう整備を進めていくとのことです。

代表の袴田 武史氏は「私たちの月面着陸のミッションを通して、宇宙や月の開発に関心を持っていただき、宇宙産業が発展するきっかけを多く生み出していきたいです」とコメントしています。

同社は、2022年に日本の民間企業としては初の宇宙探査「HAKUTO-R」プログラムを実施する計画で、現在はランダーの組み立て・統合・試験フェーズに向けて準備を進めています。また、同社は先週12月4日にもNASAの月面サンプル採取プログラムに選出されるなど、事業化に向けて、大きく前進している様子が見受けられます。

イスラエル SpaceILがベレシート2号を2024年に打ち上げ

12月9日、イスラエルのスタートアップ企業・SpaceILは、2024年に月面探査機「ベレシート(Beresheet-2)」を軟着陸させる計画を発表しました。

同社は、ispaceと同じく、月面探査レース「Google Lunar XPrize」出場チームの一つ。今回発表されたベレシート2号はベレシートの後継機にあたります。

ベレシートが撮影した写真 Credit : SpaceIL/IAI

ベレシートは2019年4月に月に到着しましたが、高度約10km地点で墜落し、目標としていた着陸には失敗。また、Beresheetには乾燥させた状態のクマムシが数千匹搭載されていて、その消息は今も不明なままで、月面の汚染が懸念されています。

Beresheet-2では、詳細は不明ですがミッションの公募も行っており、どのようなミッションが選定されるのか注目していきたいと思います。

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参考

NASA Names Artemis Team of Astronauts Eligible for Early Moon Missions

2022年、月の映像データはこの場所にやってくる。 民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」 Mission Control Centerを開設

Israel will aim for the moon again in 2024 with Beresheet 2 mission