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小型SARベンチャーQPS研究所が分解能70cmの画像取得に成功【週刊宇宙ビジネスニュース 2021/5/10〜5/16】

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九州大学発ベンチャー企業のQPS研究所は、2021年1月に打ち上げたSAR衛星2号機「イザナミ」で、分解能70cmの画像取得に成功したと発表しました。

同社は2月にイザナミのファーストライト(初画像)を公開していました。その際に発表されていたのは、通常モードで撮影された分解能1.8mの画像でした。

今回、取得成功が発表された分解能70cmの画像は、通常モードよりも姿勢制御などの難易度が高い、高精細モードで撮影されたもの。これは、国内の民間企業が開発した小型SAR衛星においては、最も高い分解能です。

イザナミが高精細モードで撮影した、東京ドームシティ周辺。東京ドームの屋根が透けて見えるため、電光掲示板までわかります。 Credit : QPS研究所

同社代表取締役社長の大西俊輔氏は、このようにコメントしています。

「初画像の分解能1.8mのものから調整を続け、今回分解能70cmまで達成できたことで、広範囲の状況確認はもちろんのことですが、鉄塔などのインフラ設備や工事現場の状況、そして車などをより細かく観測するのに役立てることができます。スポットライトモードでの観測を達成できたことは、画像提供サービスを開始に向けた大きな一歩になります。」

QPS研究所の取得した高解像のSARデータが今後どのようなソリューションに活用されていくか注目していきたいと思います。

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参考

2021年5月13日(木) 小型SAR衛星2号機「イザナミ」が 日本初(※1)の分解能70cmの画像取得に成功しました! 〜アジマス(※2)分解能70cm、レンジ(※3)分解能70cmを実現!〜

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