OroraTechが700万ドルの資金調達を発表。森林火災の早期発見に特化した衛星コンステレーションの構築へ【週刊宇宙ビジネスニュース 2021/5/31〜6/6】
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OroraTechが森林火災把握のために資金調達を発表
衛星による森林火災監視サービスを展開するドイツの宇宙ベンチャーOroraTechが、シリーズAラウンドの資金調達を実施し、総額700万ドル(約7.7億円)を獲得しました。
今回出資した主要引受先は以下となっています。
- ・Findus Venture(リードインベスター)
・Ananda Impact Ventures(リードインベスター)
・APEX Ventures
・Bayern Kapital
・SpaceTec Capital
・Ingo Baumann氏
・Clemens Kaiser氏
世界中で発生する森林火災は、毎年3,000万~4,000万ヘクタールの森林が消失し約80億tの二酸化炭素を排出し、200億ドル以上の保険金が支払われていると言われています。OroraTechはこれまでに、既存の衛星データを活用した森林火災把握サービスを研究機関やNGO団体向けに展開していました。
今後は、今回調達した資金を活用し、世界中の森林火災をほぼリアルタイムで特定できる自社の超小型衛星コンステレーションの開発に着手します。火災は熱赤外線の波長で観測できるため、同社の超小型衛星には熱赤外線センサが搭載されます。
Going into the weekend and looking at the fire index in our #wildfire monitoring service of the #WestCoast in the US 🇺🇸 This layer is used to help with risk assessment and help understand where fires are more at risk #CAwx pic.twitter.com/NLeDz4Yyn4
— OroraTech (@OroraTech) June 4, 2021
OroraTechの共同創業者兼CMOであるBjörn Stoffers氏は、今回の資金調達にあたり以下のコメントを出しています。
Thermal-infrared satellite imagery allows for a great number of use cases. Our primary target is to expand our position as the leading provider of satellite-based wildfire monitoring.
(訳:熱赤外線の衛星画像は、非常に多くの事例に活用できます。我々の最初の目標は、衛星画像を活用した森林火災監視のリーディング・プロバイダーとしての地位を拡大することです。)
OroraTechが開発する超小型衛星の最初の打ち上げは、2021年末を予定しています。2023年にはさらに14機の超小型衛星を打ち上げ、2026年には100機以上の超小型衛星コンステレーションを構築する予定です。
コンステレーションの構築によって、最終的に10m以上に広がった火災を30秒以内に検知し報告するプラットフォームを展開する計画のOroraTech。森林火災という特定の観測対象に注力する同社の取組に引き続き注目です。