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大手気象会社が独自の衛星コンステを構築。1時間ごとに全世界の気象データが取得可能に【週刊宇宙ビジネスニュース 2021/9/20〜9/26】
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アメリカの大手気象情報会社Tomorrow.io(旧ClimaCell)が、2021年3月に発表した気象衛星コンステレーションの構築計画の詳細を公開しました。Tomorrow.ioは衛星の開発実績が豊富なAstro Digitalと宇宙システム開発に長けているMuon Spaceと戦略的パートナーシップを締結し、独自の気象衛星を開発するということです。
Tomorrow.ioは約30機の小型衛星を打ち上げ、地上のセンサでは見られない、全世界の降水量やそのほかのパラメーターを高解像度かつ1時間ごとに取得することを目指しています。日本のGPM主衛星やTRMMによる観測は3日に1度ごとだったことを考えると、Tomorrow.ioが計画するコンステレーションの観測頻度の高さがわかるのではないでしょうか。
また、2022年後半に打ち上げられる予定の最初の実証衛星2機は、Astro Digitalのサブシステムを搭載することも明らかになっています。
Tomorrow.ioは、この衛星データを航空会社やイベント運営会社などに提供している気象情報プラットフォーム「Weather Intelligence Platform™」に取り込み、精度の向上に取り組みたいと考えているようです。
民間の気象会社が主体となって衛星コンステレーションを構築するのは世界初。データや分析の精度、ビジネスにどのように活用されていくのか注目が集まりそうです。
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