米国家偵察局(NRO)がSAR衛星企業5社と契約。初の外資系企業の選定も【宇宙ビジネスニュース】
【2022年1月24日配信】一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを宙畑編集部員がわかりやすく解説します。
1月20日、アメリカ国家偵察局(NRO)は、Broad Agency Announcement(BAA) の結果、Airbus、Capella Space、ICEYE、PredaSAR、Umbraの5社のSAR衛星事業者と契約を締結したと発表しました。
各社はSAR衛星データのモデリングやシミュレーションなどを行う予定です。Capella Spaceは戦闘地域でデータをダウンリンクする実証なども挙げています。
宙畑メモ:Broad Agency Announcement(BAA)
BAAはアメリカの政府機関が最先端技術の進歩や知識・理解の向上を目指した科学的研究や実験の提案を募集する方法のひとつです。提案依頼書(RFP)とは異なり、問題提起や解決策の提示が求められます。
NROが今回2021年10月に募集した商用レーダーについてのBAAの特徴は、外資系米国企業を含む、あらゆる企業・組織に門戸が開かれていたということです。
これまでNROは、衛星事業者ではBlackSky Global、Maxar Technologies、Planetとの契約実績がありましたが、いずれもアメリカの企業との契約でした。
アメリカ国家偵察局(NRO)が米宇宙スタートアップ2社と新たな契約を発表【週刊宇宙ビジネスニュース06/03〜06/10】
今回は、欧州に本社を構えるAirbusとICEYEが契約を獲得しています。SPACENEWSによると、NROが外資企業と契約を締結するのは今回が初めてだといいます。
NROが衛星分野における技術の獲得に注力している姿勢がうかがえます。
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参考
NRO awards five contracts for commercial radar capabilities on a rapid procurement timeline
NRO announces acquisition to explore new and emerging commercial capabilities
Capella Space Awarded Commercial Radar Contract By National Reconnaissance Office