DigitalBlastが資金調達を発表。月面の重力を再現する装置AMAZの開発を加速【宇宙ビジネスニュース】
【2022年7月19日配信】一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを宙畑編集部員がわかりやすく解説します。
DigitalBlastが資金調達を発表。月面の重力を再現する装置AMAZの開発を加速
宇宙ビジネス業界における新事業創出をサポートするDigitalBlastが資金調達を発表し、4億円を獲得しました。本ラウンドには、日本郵政キャピタル及びDBJキャピタルが参加しました。獲得した資金は、人類の月面進出を見据え、月面で人類が自給自足できる環境を作ることを目的としたプロジェクト「NOAH」の実験装置開発・データ流通プラットフォーム開発への投資・採用強化に活用されるとのことです。
DigitalBlastは、NOAHの先駆けとして、重力発生装置「AMAZ(アマツ)」の地上実験を進めており、2024年の国際宇宙ステーション(ISS)での本装置の設置・運用を目指しています。AMAZは、装置の一部を回転させることにより生じる遠心力を用いて、月面と同じ地球の6分の1の重力を再現します。
DigitalBlastの代表取締役CEOである堀口真吾氏は、今回の資金調達について以下のコメントを出しています。
今回の資金調達を皮切りに、かねてより進めてきた月面での生態循環維持システム構築に向けたプロジェクト「NOAH」の実験装置やデータ流通基盤の開発など宇宙領域に関わるエコシステム開発をより一層加速させ、民間宇宙ビジネス市場を拡大し“宇宙に価値を”提供できるよう、まい進いたします。
これまでDigitalBlastは、多種多様な企業が宇宙産業への包括的な参入支援や、官民連携による衛星事業組成スキームの提案、スタートアップ投資の支援などを行ってきました。既存のコンサルティングサービスに加えて、同社が自社プロダクトとして開発を進めるAMAZに今後も注目です。
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参考記事
【プレスリリース】宇宙産業の活性化を支援するDigitalBlastが4億円の資金調達を実施 月面での生態循環維持システム構築・データ流通基盤の開発投資および組織強化により事業を拡大