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小型SARベンチャーCapella Spaceの新型衛星、解像度は21.4cm。2023年初頭に打ち上げへ【宇宙ビジネスニュース】

【2022年8月8日配信】一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを宙畑編集部員がわかりやすく解説します。

8月10日、小型SAR衛星のコンステレーション構築を進めているCapella Space(カペラ・スペース)は、次世代衛星「Acadia(アカディア)」に搭載予定の新機能を発表しました。

Acadiaのイメージ Credit : Capella Space

Capella Spaceによると、Acadiaは周波数変調の帯域幅を500MHzから700MHzに拡大することにより、スラントレンジ解像度は21.4cm、グランドレンジ解像度は31cmを実現します。

2020年7月にフィンランド発のベンチャーICEYEの小型SAR衛星が25cm解像度を達成しました。Capella Space のAcadiaが21.4cm解像度を達成すれば、最高レベルの解像度となります。

さらにCapella Spaceは、高解像度のSAR衛星画像をタイムリーに地上に届けるための取り組みにも力を入れています。

2020年11月には、データ中継システム(IDRS)が搭載された静止軌道(GEO)衛星を介して、低軌道(LEO)上にあるCapella Spaceの小型SAR衛星と地上局を繋ぎ、データを取得することに成功したと発表しました。IDRSを利用した観測データの取得を達成している民間の地球観測企業はCapella Spaceのみです。

Capella Space によるとIDRSの利用によって、撮影の頻度が向上し、衛星がデータを観測できるキャパシティは競合他社の5倍だといいます。

今回発表されたAcadiaには光通信端末が搭載されます。光通信端末を製造するベンチャーMynaricは2021年11月に、Capella Spaceに光通信端末を提供することを発表していました。観測から地上にデータが届くまでの具体的な時間は明らかになっていませんが、プレスリリースでは「大幅に短縮できる」と説明されています。

また、今回打ち上げられるAcadiaは、アメリカ宇宙開発局(SDA)による国防宇宙アーキテクチャ(NDSA)の規格に準拠した光衛星間リンクを実現する最初の商業SAR衛星となる見込みです。

宙畑メモ
国防宇宙アーキテクチャ(National Defense Space Architecture、通称NDSA)とは、アメリカ宇宙開発局(SDA)が構想を発表した、ミサイルの探知と追尾を行う最大1200機の低軌道衛星コンステレーションのことです。

光通信は電波通信と比較してセキュアであるのが特徴で、政府機関からの注目が高まっています。

Acadiaの1号機は2023年初頭に打ち上げられる予定です。

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参考

Capella Space Unveils Next Generation Satellite with Enhanced Imagery Capabilities and Communication Features

Capella Space to use Mynaric Condor Terminals to demonstrate compatibility with Space Development Agency’s satellite constellation

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