支払期日不履行のため、200機の衛星製造を一時中断に【週刊宇宙ビジネスニュース 12/31~1/6】
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支払期日不履行のため、200機の衛星製造を一時中断に
2020年までに200機の超小型衛星を打ち上げることで、通信網を構築することを計画しているSky and Space Global社(以下、SAS社)が、期日を過ぎても製造メーカであるGomSpace社に開発製造費を支払うことができなかったため、GomSpace社は製造をいったん中断している、という発表がGomSpace社よりありました。
スタートアップの場合、内部留保が十分にある訳ではないため、支払いが円滑に進まないケースも今後あるだろうということで、新たな支払いプランなどをGomSpaceとしても模索していくようです。
GomSpace社にとって、SAS社は大きな顧客であり、第3四半期の売上高の15%を占めており、GomSpace社に大きな影響を与えることになりそうです。
GomSpace社は今年からVirgin OrbitのLauncherOneロケットで打ち上げる計画だったこともあり、今後のサービスインまでのスケジュールがどのようになるのか、気になるところです。
衛星を大量に打ち上げる計画(衛星コンステレーション)を立てている企業はいくつかありますが、SASのように、計画・運用する企業と、製造する企業が異なる場合も多々あります。コンステレーション計画の場合、衛星を大量に打ち上げることになるため初期投資額が非常に多く、投資回収には長期間要することになります。今回はSAS社もGomSpace社も新興企業であり、互いに内部留保が十分にあるわけではないだろうことが推察されますので、どのような手段で解決されるのか、注目したいと思っています。
アイデアがあっても、資本力がなければ成立しない、という状況のままでは新しいプレイヤーの参入も見込みにくくなりますし、このような支払い手続きに関する問題を解決する良い手段もしくはプレイヤーが出てくることが期待されます。