Planet Labsの衛星データが「Amazon SageMaker」で利用可能に。機械学習モデル構築等を従来の最大10倍にまで加速【宇宙ビジネスニュース】
【2022年12月19日配信】一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを宙畑編集部員がわかりやすく解説します。
12月14日、アメリカの大手衛星データプロバイダーPlanet Labs PBC(以下Planet)の地理空間データが「Amazon SageMaker」で利用できるようになったことが発表されました。
Amazon SageMakerとは、機械学習モデルを構築し、トレーニングやデプロイすることができるAWSが提供するWebアプリケーションツールです。
今回新たにPlanetのデータをAmazon SageMakerに直接埋め込むことができるようになりました。プレスリリースによると、Amazon SageMakerを利用することで従来の最大10倍のスピードで機械学習モデルの構築、トレーニング、デプロイができるということです。
AWSでAIサービスを担当するクマール・チェラピラ氏は
「地理空間データを使用した機械学習モデルの構築、トレーニング、およびデプロイは、ほとんどの組織において手作業で行われています。自動化の主な障壁は、巨大なデータセットで機械学習を実行するための専用機能がないことでした」
「Amazon SageMakerは、Planetのお客様がデータセットを充実させ、地理空間モデルのトレーニングや結果の可視化などを行うことで、数カ月かかっていた地理空間データを使った機械学習を数分にまで加速させることができます」
と述べています。衛星データプロバイダーがより多くの衛星を打ち上げ、観測頻度が向上してきていることから、解析企業や解析インフラを提供する企業との連携はさらに進んでいくと見られます。
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参考
Planet Makes Its Geospatial Data Available Through Amazon SageMaker