JAXAとNTT、宇宙データセンタの実現に向けた共同研究を開始。AIの適用性を検証へ【宇宙ビジネスニュース】
【2023年3月6日配信】一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを宙畑編集部員がわかりやすく解説します。
2月27日、JAXAと日本電信電話(以下、NTT)は宇宙データセンタの実現に向けて宇宙統合コンピューティング・ネットワークへの適用をめざした宇宙空間でのコンピューティング環境とデータ処理についての共同研究を2023年1月から開始したことを発表しました。
宙畑メモ 宇宙データセンタ
他の衛星が取得したデータを宇宙データセンタで受信、分散処理し、処理結果のみを地上に送信することで、ほぼリアルタイムで解析結果の情報を地上で確認することが可能になります。
JAXAとNTTは協力協定を2019年に締結し、光・無線通信インフラの実現に向けた共同研究に取り組んできました。
今回新たに開始された宇宙データセンタの実現に向けた共同研究では、衛星観測データから必要な情報をより早く効率的に地上に届けるための処理を行うコンピューティング基盤へのAI技術の適用性を検証します。
JAXAとNTTはそれぞれ以下の役割を担います。
<NTTの役割>
AI処理アルゴリズムの検討、評価・改善
宇宙計算機環境(iGPU, VPU)の評価・最適化
AIアプリケーション実装を含めた実機検証<JAXAの役割>
ソフトウェアフレームワークを含む宇宙計算機環境の提供
AIアプリケーション用衛星観測画像の提供
ソフトウェアフレームワークの改良検討
NTTはスカパーJSATと合弁会社Space Compassを2022年7月に設立し、宇宙データセンタの事業化に取り組んでいます。JAXAとの共同研究の成果が事業に活かされることが期待されます。
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参考
NTTとJAXA、宇宙統合コンピューティング・ネットワークにおける宇宙データセンタの実現に向けた共同研究を開始
NTTとJAXA、地上と宇宙をシームレスにつなぐ超高速大容量でセキュアな光・無線通信インフラの実現に向けた共同研究を開始