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日本初。将来宇宙輸送システムが水素・メタン・酸素の推進剤を用いた燃焼試験に成功【宇宙ビジネスニュース】
【2024年1月8日配信】一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを宙畑編集部員がわかりやすく解説します。
12月25日、将来宇宙輸送システムが日本で初めてとなる、水素・メタン・酸素の3種類の推進剤を用いた「トリプロペラント方式」の小型ロケットエンジンの燃焼試験に成功したことを発表しました。
将来宇宙輸送システムは、完全再使用型の単段式宇宙往還機(SSTO)を用いた高頻度宇宙輸送を2040年代に行うことを目指すスタートアップです。
2023年9月には、文部科学省の中小企業イノベーション創出推進事業(SBIRフェーズ3)に採択され、最大20億円が交付されることとなりました。
同社は、独自の研究・開発プラットフォーム「P4SD」(Platform for Space Development)を用いて、研究・設計・実験など開発に関わる全ての過程をデータ化し、クラウド上に集約させることで、開発効率の向上を図ろうとしています。
燃焼試験では、制御センサを用いて、試験データを無線でクラウド上にアップロードすることに成功。P4SDの有効性が確認されたといいます。
代表取締役社長兼CEOの畑田康二郎さんは
「燃焼試験の企画から約3ヶ月という短期間で、順調に準備を進め、当初予定通りの試験成果を得ることができました。豊富な経験を有するベテラン人材から的確な助言を得つつ、宇宙業界未経験者も含む中堅・若手エンジニアが思い切ったチャレンジに挑んでくれたことが、今回の成功に結びついたものと考えます」
と述べています。
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