宙畑 Sorabatake

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豪華宇宙ホテル事業、クラウドファンディングが終了【週刊宇宙ビジネスニュース 1/28~2/4】

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豪華宇宙ホテル事業、クラウドファンディングが終了

Orion Span社の宇宙ホテルAurora Credit : Orion Span

有人宇宙船を開発するBlue Origin社が1月23日に10回目のテスト飛行に成功し、Virgin Galacticも昨年末にテスト飛行を成功させるなど、有人宇宙旅行が盛り上がりを見せています。

そんな中、米スタートアップ企業Orion Span社のクラウドファンディングキャンペーンが1月25日に終了しました。

同社は宇宙ホテル開発を計画しており、2021年に打ち上げ、2022年には宿泊サービス提供開始を目指しています。提供予定のホテルは、旅行者4名と従業員2名の計6名が滞在可能な宇宙ステーションです。地球を12日間周回しするプランが昨年4月に1名1億ドルで販売され話題になりました。

SeedInvestというクラウドファンディングサイトで200万ドルの資金を募集していましたが、キャンペーン終了から、ページは閉鎖しており結果を確認することができません。今のところ同社はコメントを控えています。

直前でも23万ドルほどまでしか集まっておらず、調達が難航していそうではあるものの、最終結果がどうなったのかは依然としてわからない状態です。

有人宇宙旅行と一口に言っても、その価格は様々です。Virgin Galactic社の宇宙旅行のチケットは約25万ドル。それに対してOrion Span社の宇宙滞在チケットは約1億ドル。大富豪中の大富豪、本当に限られた一部の人しか行くことができないような値段設定です。

そもそも宇宙ホテルは、ホテルに行くための宇宙船がなければ成り立ちません。宇宙ホテル開発では、ホテル王ロバート・ビゲロウ氏が1999年に立ち上げた企業Bigelow Aerospace社が膨張型の宇宙ホテルを構想していますが、はじめは国家の研究施設などとしてオープンさせ、徐々に民間へターゲットを変えて行く予定とのこと。

冒頭で述べたように、Blue Origin、Virgin Galacticと、短期的に宇宙に行くような宇宙船の開発が盛り上がり、進んできています。これら宇宙船の開発が大きく前進し、宇宙に行くためのコストが下がることが、宇宙ホテルのような宇宙への長期滞在旅行の実現をも左右することになりそうです。

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Orion Span falls far short of funding goal to support its commercial space station ambitions|SPACENEWS