Tellusが法人向け新サービス「Tellus Pro」を発表! データの取得・処理・共有をクラウドで一元化
2025年11月13日、Tellusが法人向け「Tellus Pro」を発表。データの取得から共有まで一元管理し、国内の衛星データのハブとしての機能が搭載された本サービスについて紹介します。
2025年11月13日、衛星データプラットフォームTellusを運営する株式会社Tellusが、法人向けクラウド型ワークスペース「Tellus Pro」の提供開始を発表しました。これにより、ユーザーは衛星データをクラウド上で取得・処理・共有ができ、一元的な管理が可能です。
2025年8月には、同社は衛星データを活用したAIモデルの開発・検証環境サービス「Tellus AI Playground」の提供も開始しており、新サービスを続けて発表しています。
では、今回発表された「Tellus Pro」はどのようなユーザーを想定したサービスなのでしょうか。
近年、政府機関や民間企業などの衛星データは急拡大しており、衛星データの「提供事業者」と「活用事業者」の両者それぞれで課題が発生しています。
まず、急増するデータが十分に活用されず、保管されたままという課題です。これはデータ提供事業者の運用・管理コストを圧迫する一因となっています。
また、データを活用する事業者においても課題があります。例えば、以下の2点です。
・衛星データのタスキング(新規撮像)依頼を、データ活用事業者ごとに対応する必要がある
・データ共有が難しく、データ取得・処理間のプロセスが分断されている
宙畑メモ:タスキング(新規撮像)とは
地球観測衛星に対し、特定の場所や日時を指定して、新規に撮像することです。過去に撮影され保存されているアーカイブデータとは異なります。災害発生直後やプロジェクトの進捗管理など、最新の状況把握のために利用されます。
本記事では、衛星データの「活用事業者」に絞って、サービスの利点を紹介します。「Tellus Pro」では主要な機能として「Drive」「SatHub」「Pipelines」の3つのサービスを提供します。
・Drive: 大規模な衛星データや解析済みデータ等を安全に格納・管理・共有できる法人向けストレージ
・SatHub: 複数の衛星事業者へのタスキングを横断的に照会・注文できるサービス(Tellus Pro上での直接購入も可能)
・Pipelines: 衛星データの前処理(ノイズ除去など)や解析をクラウド上で実行できるプラットフォーム
これらのサービスにより、「活用事業者」は、衛星データを一元管理することができます。
「Tellus Pro」には、「スタンダード」と「プレミアム」の2プランがあります。プランによって、利用できるアカウント数やDriveの容量やバケット(データ保管用フォルダ)数などが異なります。現時点で利用可能な衛星は「GRUS(900km²)」「ASNARO-1(1シーン)」です。
2026年度以降は「Synspective」「QPS研究所」の観測衛星を順次追加予定となっています。これらの詳細については、Tellus Proのサービスページを参照ください。
今後は、今回リリースされた3機能に加え、新たな機能が追加される予定です。例えば、Tellusおよびサードパーティが開発したAIツールやアルゴリズムを実行できる機能です。そのほか、大規模ストレージへのアクセスや各衛星のアーカイブデータとの接続なども進められます。
Tellus Proの導入によって、各社の衛星データ活用業務が円滑化されます。今後もTellusは国内の衛星データ利用のハブとなり、関係者間の課題の解消、衛星データビジネスの拡大に寄与するプラットフォームとしての進化を続けます。ぜひ、興味のある方はTellus Proのサイトをご覧ください
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