SpaceIL、月軌道到着【週刊宇宙ビジネスニュース 4/1~4/7】
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イスラエルのスタートアップSpaceILの月面探査機が月軌道に到着しました。
同社は2011年に設立された非営利企業で、月面探査レース「Google Lunar XPrize」の参加者でした。同社の月面探査機「Beresheet」は、直径2m高さ1.5m、585kgと、アメリカや中国など他国の探査機と比較して非常に小型です。
米SpaceXのFalcon9ロケットで、インドネシアの衛星とともに打ち上げられたBeresheetは、道中、ヴァンアレン帯で発生したトラブルを乗り越えて、月軌道に到着し、鮮明な写真の撮影にも成功しました。
今回、月面の軟着陸に成功すれば、民間企業としては初の快挙。イスラエルは旧ソビエト、米国、中国に次いで世界で4番目の国となります。
今週、アメリカ議会では、月への人類帰還計画を早める計画に対して、予算要求を変更する必要性など下院議員から批判が挙がり、論争になっています。アメリカの議会がストップしたことでロケットがうち上がらなかったり、予算がついたり、つかなかったり。宇宙開発が国家主導の域を出ない限り、政治や国際情勢によって宇宙開発の進行は左右され続けるでしょう。
中国の嫦娥4号は1月に世界で初めて月の裏側への着陸に成功、探査を続けており、3月14日には3度目の夜(月は昼と夜が地球時間の約14日ごとに入れ替わります)を迎えました。
SpaceILのBeresheetは4月11日にエンジン噴射を行い、月面の軟着陸を目指します。
民間初の月面軟着陸成功に、期待が高まります。
今週の週刊宇宙ビジネスニュース
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参考
House committee presses Bridenstine for details on moon plan
SpaceIL lander enters lunar orbit