AIRBUS 深宇宙探査に前向きな姿勢【週刊宇宙ビジネスニュース 7/1〜7/7】
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欧州の民間航空機メーカーとして知られるAIRBUS(エアバス)は、Nicolas Chamussy氏を戦略、M&A、広報部門における宇宙アドバイザーに任命したことを明らかにしました。
同社とヨーロッパ宇宙機関(European Space Agency 以下、ESA)は、地球観測をはじめ幅広い分野でパートナーシップを締結してきました。
昨年2018年にAIRBUSは、月軌道上の有人基地に関する研究を、ESAより依頼されたことも発表しており、深宇宙探査領域にも積極的な姿勢が伺えます。
Chamussy氏は、これまでに防衛および宇宙部門の宇宙システムのExecutive Vice Presidentを務めていた経歴があります。今後はアドバイザーとして、NASAが進める、2024年までに月面有人着陸を目指す「アルテミス計画」をはじめとする深宇宙探査領域における国際協力を促進することを目指しているとのことです。
さらに、2日には、次回のISSの補給ミッションにて、AIRBUSが開発した液体科学研究装置「RUBI (Reference mUltiscale Boiling Investigation)」を輸送することを発表しました。
プレスリリースによると、開発にあたっての大きな課題は、装置を40kg x 34cmの靴箱サイズまで縮小しなければならなかったこと。また、RUBIによる実験は、無重力下での沸騰の過程を数値化し、将来的には環境に優しいストーブや暖房機器の製造・開発に貢献する可能性があるようです。
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参考文献
Airbus Appoints Nicolas Chamussy as Space Advisor
Forward to the Moon: Airbus wins ESA studies for future human base in lunar orbit
RUBI – Full steam ahead for the ISS