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SpaceXがパラシュートテストを10回連続で成功!【週刊宇宙ビジネスニュース 12/23〜12/29】

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SpaceXがパラシュートテストを10回連続で成功

SpaceXが、開発中の有人宇宙船であるクルードラゴンのパラシュートテストを12月22日に実施し、無事に成功したことを同社が発表しました。

今回のパラシュートテストは、Mark 3と呼ばれる新しい設計仕様のクルードラゴンとなります。

クルードラゴンのパラシュート展開の様子 Credit : SpaceX

今回のパラシュートテスト10回連続成功は、NASAが民間企業による宇宙飛行士の飛行を許可する前に設定した重要なマイルストーンでした。

SpaceXは、クルードラゴンMark 2の設計に問題があったため、今秋からクルードラゴンMark 3の設計および製造に注力してきました。

クルードラゴンMark 3に使われている第3世代のパラシュートは、ナイロンの代わりにザイロンを使用しています。ザイロンとは、スタンフォード研究所で開発されたポリマー材料で、パラシュートで使用する糸の強度をナイロンの約3倍にできると発表されています。

今回の成功を受けて、NASA長官のJim Bridenstine氏は、「私たちは、SpaceXとNASAのチームとして、Mark 2よりも優れたMark 3パラシュートに取り組んでいます。今後、再現性のあるMark 3クルードラゴンの性能を示す必要があります。」と発言しました。

先週、同じくNASAから有人宇宙船の開発を受託しているボーイングの有人宇宙船がISSまで到達できないニュースがありましたが、SpaceXのクルードラゴンは着実に試験をこなしているようです。

またSpaceXは、2020年度に30回以上の打ち上げミッションを予定しているが第1ブースターの製造数は10機程度の予定であるとコメントしました。数年前は16~18機の第一ブースターを製造したと発表しているので、製造数を約4割削減できていることになります。これにより、エンジニアのリソースを他の業務にあてることが可能になります。SpaceXは自社ロケットの第1ブースターの再利用に挑戦していますが、それが実際の業務に好影響を及ぼしていることが見てとれます。

2020年もSpaceXに注目です!

D-Orbitが資金調達に成功。

運用終了した人工衛星を地球に再突入させる装置などを開発しているベンチャーのD-Orbitは、新たな資金調達に成功したことを発表しました。今回、D-Orbitへの投資を発表したのは、Seraphim CapitalとNoosphere Venturesの2社です。

D-OrbitのCOOであるJonathan Firth氏は、今回の調達額を明かしませんでしたが、今回の資金調達は、おそらくシリーズAラウンドの資金調達に値すると見られています。

D-Orbitが公開している、過去の資金調達総額は合計で約6.3M€(約7億7千万)にのぼりますが、今回の資金調達だけでなく、2017年10月のiStarterによるSeedラウンドの資金調達額もD-Orbitは公開していません。したがって、この公開情報以上の資金をD-Orbitは獲得していると推測されます。

D-Orbitは、小型衛星のライドシェアサービス(InOrbit Now)のデモ機をアリアンスペースのVegaロケットで2020年3月に打ち上げる予定です。さらにD-Orbitは、小型衛星群向けのクラウドベースのソフトウェアであるAuroraを発表しました。今回の投資は、D-OrbitがAuroraの開発を次の段階に進めると見られています。

D-Orbitは、本社があるイタリアのコモ以外に、リスボン・ロンドン・ワシントンに支社を展開しており、社員は合計で60人程度です。Firth氏の発言によると、今回の追加資金を活用して来年にはさらに30人の従業員を雇用する可能性が高いとのことです。

ユニークな事業を展開している欧州発の宇宙ベンチャーであるD-Orbitに、今後も注目です!

D-OrbitのInOrbit Now開発チームの様子 Credit : D-Orbit

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