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SAR衛星事業者ICEYE、ガーナの洪水保険の開発プロジェクトに参画。被害状況の把握を担う【宇宙ビジネスニュース】

【2022年7月18日配信】一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを宙畑編集部員がわかりやすく解説します。

7月14日、SAR衛星コンステレーションを構築するフィンランド発のベンチャーICEYEは、ガーナ財務省および国連開発計画、保険開発フォーラム(IDF)と共同で、ガーナにおける洪水への耐性を高める「リスク移転プロジェクト」に参画することを発表しました。

宙畑メモ 保険開発フォーラム(IDF)
保険開発フォーラムは、国連や世界銀行をはじめとする国際機関と保険業界が運営する官民パートナーシップ機関です。

宙畑メモ リスク移転(Risk Transfer)
保険に加入するなどの対策を取ることで、リスクを別の団体や組織と共有し、影響を分散させることをリスク移転と呼びます。

今回のプロジェクトは、ガーナ都市部の洪水で影響を受ける人々向けに良い支援を行うために、政府の対応を強化するものです。さらに、同プロジェクトは、ガーナの首都アクラを含むグレーター・アクラ地域における開発投資のリスクを軽減することで、ガーナの社会経済的な回復力を高める狙いもあります。

プロジェクトの中核となるのは、契約時に設定した指標に基づいて保険金を支払うパラメトリック型の洪水保険です。

ICEYEは、洪水発生時にSAR画像やそのほかのデータを組み合わせて洪水の範囲と深さの両方を検証し、高解像度のハザードデータを提供する予定です。衛星データを利用し、早急に被害状況を把握することで、保険金の支払いをタイムリーに実施できるようになることが期待されます。

保険開発フォーラムの参画企業で今回のリスク移転プロジェクトを主導する保険会社のスイス・リーとICEYEは、洪水リスクの管理や保険金支払いの迅速化を目的とした戦略的提携を2021年3月に発表しています。また、日本国内においても、保険会社がICEYEの衛星データを活用して迅速な被害状況把握、保険金支払いを実現するシステムの実証を進めています。

ICEYEのCEOであるラファル・モドルゼフスキ氏は

「ICEYEの衛星コンステレーションから得られるデータと補助的な情報を迅速に組み合わせることで、これまで不可能だった全く新しいレベルの精度、一貫性、解像度を持つ、意思決定情報を提供することができます」

とコメントしています。

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参考

ICEYE Supports Insurance Industry and UNDP-led Initiative to Increase Flood Resilience in Ghana

スイス・リー、ICEYE(アイスアイ社)との戦略的提携を発表

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