小型SAR×AIS情報で、違法操業の検出【週刊宇宙ビジネスニュース 1/21~1/27】
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小型衛星を開発しているICEYEと、船舶の位置情報(AIS)を衛星で受信・提供しているSpireが協力し、違法操業を行っている船舶を検出することを試みる、という発表がありました。
SAR衛星は海上に浮かぶ船舶を検出しやすいという特徴を有しています。特に、ICEYEが開発している衛星は、3m程度の解像度なので、どのような船舶なのか、ある程度類推可能と言われています。つまり、漁船がどこにいるのか、ということがある程度把握できるのです。
Iceye-X2 SAR images. What space startups can do nowadays is mind boggling. #fsw2019 pic.twitter.com/7VaJ7F6HAF
— Valtteri Maja (@fdl7) 2019年1月24日
ある程度の大きさの船舶は、位置情報(AIS)を発信することが義務付けられているため、AISによる船舶の位置関係と、SAR衛星で検出された船舶の位置関係を比較することで、AISを発信していない船舶を検出することができます。
AISを発信していない船舶は、何かしらやましいことをしている可能性が高く、違法操業の検出できる、というカラクリです。
現状まだSAR衛星の機数が少ないため、AISとの比較を行う頻度は低いですが、今後5~10年で多くのSAR衛星打ち上げが計画されており、その比較頻度が上昇する見込み。違法操業の検出頻度も向上することでしょう。
このように、会社間を超えてのコラボは今後も様々に展開されていくことになろうかと思います。次にどのようなコラボが起きるのか、楽しみですね。