【2020年3月の宇宙ビジネスニュースまとめ】宇宙ビジネスに忍び寄る”コロナショック”のインパクト
本記事では、2020年3月に起きた宇宙ビジネスニュースをまとめてお届けします。
本記事では、2020年3月に起きた宇宙ビジネスニュースをまとめてお届けします。
3月はコロナウイルス感染拡大により、宇宙ベンチャーも事業の縮小や停止を余儀なくされています。特にSoftbank Groupが筆頭株主となり、宇宙ベンチャーの代表格と見られていたOneweb社の破産申請は、業界外にも大きな衝撃を与えました。
宇宙ビジネスの未来はどうなるのかーー。今、大きな分岐点を迎えています。
それでは、2020年3月に取り上げたニュースとその要約を11本ご紹介します。興味のある記事や読み忘れていた記事などございましたらぜひご覧ください。
Northrop Grummanが商用衛星の軌道上ドッキングに成功!
Northrop Grummanと同社の完全子会社のSpaceLogistics LLCが、軌道上ドッキングに成功。軌道上サービスを展開する第一歩を踏み出しました。
軌道上サービスは、人工衛星の軌道修正・移動や燃料補給など人工衛星サービスを展開する企業にとって欠かせないサービスです。衛星コンステレーション時代に向けて、今後の動向に注目です。
>>詳しくはこちらへ!(https://sorabatake.jp/10894/)
Axiom SpaceがISSへの商用宇宙飛行サービスを2021年に提供
3月5日、ISS(国際宇宙ステーション)の運用などを担うAxiom Space社はSpaceX社とISSへの商用乗組員輸送ミッションの契約を締結しました。2021年後半から年2回打ち上げる予定で、飛行時間は10日間。Axiom Space社の船長1名と民間宇宙飛行士3名をSpaceX社の宇宙船で輸送します。
>>詳しくはこちらへ!(https://sorabatake.jp/11056/)
楽天が通信衛星ベンチャーへの大型投資を発表!
第4のキャリアとして携帯電話事業への参入を進める楽天は、市販のスマートフォンで直接接続できる衛星通信ネットワーク網「SpaceMobile」の構築を目指すAST & Scienceへの大型投資を発表しました。
AST & Scienceには、楽天以外にもVodafone、Samsungの投資部門であるSamsung Nextなどが出資。これまで合計1億2,800万ドルの資金調達に成功しています。
Starlinkなど強力なライバルとの戦いが予想される衛星通信コンステレーションビジネス。覇権を握るのはどの会社になるのでしょうか。
>>詳しくはこちらへ!(https://sorabatake.jp/11100/)
火星探査計画「エクソマーズ」が打ち上げ延期へ
ESA(欧州宇宙機関)とロシアのロスコスモスが共同で推進している火星探査計画「エクソマーズ(EXO MARS)」は、当初予定していた2020年7〜8月の打ち上げを延期すると発表しました。
理由としては、ヨーロッパにおけるコロナウイルス感染拡大の影響を挙げ、2022年の打ち上げを目指すとのことです。
>>詳しくはこちらへ!(https://sorabatake.jp/11394/)
Assure Spaceが衛星衝突の保険取り扱いを中止
軌道上における低軌道衛星の衝突リスクをカバーする保険プランを提供するAssure Spaceは、同サービスの取り扱いを中止すると発表しました。今後急増すると予想される人工衛星の衝突リスクが想定以上に高まっているのが背景にあると思われます。今後はデブリ除去に取り組む軌道上サービスの重要度がより高まりそうです。
>>詳しくはこちらへ!(https://sorabatake.jp/11398/)
民間宇宙産業が直面するCOVID-19による影響
コロナウイルス感染拡大は宇宙ビジネスにも大きな影響を与えています。
ロケット打ち上げプロバイダーのArianespaceは3月16日に、南米のギアナ宇宙センターからの打ち上げ活動の一時停止を発表。中断期間は未明で、これが長期に渡ると今年後半に打ち上げ予定だった2種の新型ロケット”Vega C”および”Ariane 6”にも影響する可能性があります。
>>詳しくはこちらへ!(https://sorabatake.jp/11461/)
衛星データで見るCOVID-19による経済活動への影響
コロナウイルス感染拡大の影響は、「ロックダウン」などにより経済活動にも大きな影響を与えています。
その様子は衛星データを確認すると一目瞭然。Geospatial WorldやSouth China Morning Postが動画にまとめ伝えています。
>>詳しくはこちらへ!(https://sorabatake.jp/11484/)
Bigelow Aerospaceが社員全員を解雇
3月23日、Bigelow Aerospaceがおよそ80名の全従業員を解雇したと報じられました。ISSの拡張可能モジュールを製造開発し、月軌道ゲートウェーの居住モジュール構築も目指していたBigelow Aerospaceですが、コロナウイルス感染拡大の影響を受けて事業縮小は止むを得ない状況に陥ったようです。
>>詳しくはこちらへ!(https://sorabatake.jp/11597/)
OneWeb 破産申請検討が報道されるも打ち上げは続行
破産申請を検討していると一部のメディアで報道されているOneWeb(ワンウェブ)社。報道があった翌日3月21日に、新たに34機の衛星の打ち上げに成功しました。
同社は2020年後半に地域向け、2021年にはグローバルでの商用サービスの提供開始を計画。しかし今後の動向については見通しは立っていませんでした。
>>詳しくはこちらへ!(https://sorabatake.jp/11468/)
OneWebが連邦倒産法第11条(Chapter11)を申請
そして3月27日、OneWeb社は米国ニューヨーク南部地区連邦破産裁判所に米国破産法第11章の救済を申請しました。資金調達のめども立たず、従業員の大部分にあたる500名を解雇する予定です。
Softbank Groupをはじめ、総額総額30億$を調達して期待も高かったOneWeb社。この影響は他の宇宙ベンチャーにも大きな影響を与えそうです。
>>詳しくはこちらへ!(https://sorabatake.jp/11600/)
以上、2020年3月に宙畑が取り上げた宇宙ビジネスニュースでした。
次回2020年4月の宇宙ビジネスニュースまとめは、5月中旬ごろの公開を予定しています。
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