BoeingのStarliner1年半ぶりの軌道飛行試験は7月末に【週刊宇宙ビジネスニュース 2021/6/14〜6/20】
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BoeingのStarliner1年半ぶりの軌道飛行試験は7月末に
NASAは、Commercial Crew ProgramとしてSpaceXのCrew Dragonと同時に採択しているBoeingのCST-100 Starlinerの2回目の無人軌道飛行試験(OFT-2)の日程を7月30日(金)午後2時53分(現地時間)に設定したと発表しました。
Starlinerは、United Launch Alliance (ULA) のAtlas Vロケットで、ケープカナベラル空軍基地のComplex-41射場から打ち上げられる予定です。
Starlinerは、2019年12月に1回目の軌道飛行試験を実施しました。打ち上げと地球への帰還には成功しましたが、Starlinerに搭載されていたタイマーの誤作動が原因で、国際宇宙ステーション(ISS)へのドッキングを行うことはできませんでした。
(詳細はこちら:スターライナーが帰還成功。ボーイングが失ったものと手にしたものは【週刊宇宙ビジネスニュース 12/16〜12/22】)
この失敗の後、NASAとBoeingは合同でレビューチームを組織し、様々な観点のチェックを実施しました。レビューチームの報告書には、Starlinerのソフトウェアに関する要件定義の見直し、通信システムの改善、飛行プロセスと運用の改善などの項目が含まれていました。Boeingはレビューチームからの指摘事項を全てクリアしたため、今回の軌道飛行試験に臨むことになりました。
#Starliner is undergoing fueling for the July 30 Orbital Flight Test-2, and we have a busy few weeks ahead.
Along with @NASA, we've also implemented all actions recommended by the independent review team after Orbital Flight Test-1.
Full story: https://t.co/LsDxOrpGZT pic.twitter.com/qI9d1j5LG4
— Boeing Space (@BoeingSpace) June 16, 2021
NASAのCommercial Crew ProgramのマネージャーのSteve Stich氏は、今回の発表にあたり以下のコメントを出しています。
Closing all of the Independent Review Team findings for the software and communications systems is a huge milestone for the Commercial Crew Program and included many long hours of testing and reviews by our dedicated Boeing and NASA teams during this Covid-19 pandemic.
(訳:ソフトウェアと通信システムに関する独立レビューチームの指摘事項をすべてクリアしたことは、 Commercial Crew Programにとって大きな節目であり、BoeingとNASAのチームが、Covid-19のパンデミックの間、長い時間をかけて試験とレビューを献身的に行ったことを意味します。)
Starlinerの2回目の無人軌道飛行試験が成功した後には、2021年末にNASAの宇宙飛行士であるBarry “Butch” Wilmore氏・Nicole Mann氏・Mike Fincke氏の3名がStarlinerに搭乗する有人打ち上げを予定しています。
SpaceXのCrew Dragonは、2020年5月・2020年11月・2021年4月と3回に渡りNASAの宇宙飛行士を安全にISSまで運搬しています。BoeingもSpaceXの実績に追いつくことができるか注目です。
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参考記事
NASA and Boeing Progress Toward July Launch of Second Starliner Flight Test
NASA, Boeing Complete Successful Landing of Starliner Flight Test