衛星画像を超解像処理するTellus新ツール「Tellus-Clairvoyant」提供開始
2021年10月21日に、Tellusの新ツールとして衛星画像を超解像処理するツール「Tellus-Clairvoyant」の提供が開始されました。本機能の概要について紹介します
記事作成時から、Tellusからデータを検索・取得するAPIが変更になっております。該当箇所のコードについては、以下のリンクをご参照ください。
https://www.tellusxdp.com/ja/howtouse/access/traveler_api_20220310_
firstpart.html
2022年8月31日以降、Tellus OSでのデータの閲覧方法など使い方が一部変更になっております。新しいTellus OSの基本操作は以下のリンクをご参照ください。
https://www.tellusxdp.com/ja/howtouse/tellus_os/start_tellus_os.html
2021年10月21日に、Tellusの新ツールとして衛星画像を超解像処理するツール「Tellus-Clairvoyant」の提供が開始されました。
本ツールは、シャープ株式会社との協力の下、同社の超解像技術を活用し、さくらインターネットが開発したものです。深層学習モデルによる超解像処理を行い、AVNIR-2とPALSAR-2の衛星データの解像度を2倍または4倍に疑似的にあげることができます。Tellusマーケットで無料購入することで、指定した衛星画像を超解像処理することができるツールのプロトタイプをTellus OS上で利用することができる他、APIとして解析環境でも利用可能です。
詳細は以下のプレスリリースをご覧ください。
本記事では、リリースされたTellus-Clairvoyantの概要と、Tellus-Clairvoyantによって何ができるようになったのかをご紹介します。
Tellusとは
Tellusとは、衛星データを利用した新たなビジネスマーケットの創出を目的とする、クラウド環境で分析ができる日本発のオープン&フリーなプラットフォームです。
衛星データだけではなく、人流データや気象データなどの様々なデータを搭載しており、データの掛け合わせから新たなビジネス創出を促進します。
新たなビジネス創出を促進するために、Tellusでは以下の6つの機能を提供しています。
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2019年2月21日のローンチより約2年半が経過した2021年10月末時点でTellusの登録カスタマー数は24,000人を超え、随時様々な施策やアップデートを行っています。
データ・API、アルゴリズム、アプリケーションといったツールを売買できるマーケットも本格始動しており、様々な企業のツールが実装されておりますので、ぜひご覧ください。
★さっそくTellusを触ってみよう!Tellusへのアクセスはこちらから!
【Tellus Ver.2.0がリリース!】サイトのリニューアルやOSのUI改善、オープンする「マーケット」とは
【Tellusマーケットが本格始動!】有料ツールの売買が可能に!表示速度などの機能もアップデート
開発背景
さくらインターネットとシャープは、Tellusの開発と利用促進を共に目指す「xDataAlliance」のパートナーシップを結んでいます。Tellus-Clairvoyantは、シャープ株式会社との協力の下、同社の超解像技術を活用し、さくらインターネットが開発したものです。深層学習モデルによる超解像処理を行い、AVNIR-2とPALSAR-2の衛星データの解像度を2倍または4倍に疑似的にあげることができます。
宙畑メモ:xData Alliance
Tellusの開発と利用促進を目的に組成されたパートナーシップ。宇宙関連企業に留まらず、さまざまな業種の企業が参画している。
衛星画像に超解像技術を適用することで、擬似的に解像度があがるため、視認性が向上します。今回は単純に目視で綺麗な画を出すということにフォーカスしたアルゴリズム開発が行われました。そのため、目視による判読をしている分野における判読精度向上が期待できます。
シャープ独自開発の深層学習モデルによる衛星画像の超解像処理
機能の紹介
Tellus-Clairvoyantは、ディープラーニング技術によって指定した衛星画像(AVNIR−2とPALSAR-2に対応)を超解像処理できるツールです。
マーケットにてAPIとアドインの両方で提供しておりますので、開発環境を持っていなくても、TellusOS上で超解像処理を適用した結果を可視化できます。
では、TellusOSで可視化する方法をご紹介しましょう。
まずTellusマーケットよりTellus-Clairvoyant(アドイン)を購入します。開発環境で本ツールを利用する方はTellus-Clairvoyant(API)を購入してください。いずれも0円で購入できます。
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アイコンを選択すると以下のような画面になります。購入ページに移動し、ツールを購入します。
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購入完了すると以下の画面が表示されます。購入できたか確認するためには「購入済み商品一覧」を選択します。
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購入できている場合には、以下のように購入済みというページに表示されます。
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購入できたらTellus OSにを表示しましょう。右上のマイツールをクリックしてTellus-Clairvoyantを選択することでアドインを立ち上げられます。
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超解像処理したい場所に移動した上で「新たに生成」をクリックします。
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「衛星を選択」をクリックすることでAVNIR-2(光学)かPALSAR-2(SAR)を選択できます。
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衛星を選択したら画像を検索するために「表示中の範囲でシーンを検索」をクリックします。
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希望する日付のデータを選択します。
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サイズ(10km2、20km2、30km2)と倍率(2倍、4倍)を選択し、超解像処理したい場所を画面でクリックします。超解像処理する領域が青枠で囲まれます。
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「生成」ボタンを押すことで処理を受け付けます。
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しばらくすると処理が完了するので、クリックすることで処理結果が表示されます。
以下は比較のために2画面表示にして超解像処理した結果(左)と超解像処理する前の結果(右)を表示しています。画像がくっきりとしているのがわかりますね。
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PALSAR-2でも同様のことが可能です。以下はPALSAR-2を4倍に超解像処理する前後の結果です。
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©JAXA, ©original data provided by JAXA, ©さくらインターネット
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©JAXA, ©original data provided by JAXA, ©さくらインターネット
超解像処理された画像の方が、どのような場所にどのような物体が存在するか視認しやすいかと思います。
まとめ
Tellus-Clairvoyantで衛星画像を超解像処理できるようになったことで、今まで目視で確認しにくかった範囲も、目視で確認できるようになるかと思います。この技術を利用することで、都市の変化や災害時の状況把握などに活かせる可能性があります。
本記事でTellus-Clairvoyantについて興味を持っていただいた方は、ぜひ以下のリンクからTellusへ登録し、マーケットページへログインしTellus-Clairvoyantを利用してみてはいかがでしょうか。
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